中国の性別平等と婦女発展の状況


三、女性と貧困脱却



貧困脱却は中国政府の確固不動の目標である。中国政府は成果に富む大規模な貧困脱却扶助特別開発計画の実施を通じて、女性が多数を占める農村の貧困人口を1994年の8000万から2004年の2610万へと5390万人減らした。

女性の貧困脱却に利する政策を制定する。中国婦女発展綱要は、女性の貧困を軽減し、貧困女性を減少する主要な目標をかかげ、西部大開発戦略を実施する中で貧困女性の扶助を強化し、貧困女性を貧困脱却扶助資源の獲得者と貧困脱却扶助成果の直接受益者にならせるよう要求している。国の貧困脱却扶助難関突破計画は、貧困地区の女性をいちだんと動員して家庭副業をやらせ、家庭菜園経済を発展させること、女性の特徴に適合する労働集約型の貧困脱却扶助プロジェクトを実施すること、女性に実用技術を学ばせ、彼女たちの貧困から脱却して裕福になる能力を高めることを明確に提出している。2004年、上海で開かれた世界貧困脱却扶助大会で、中国政府は貧困軽減・撲滅の政策声明を発表し、同等優先の原則にのっとって、貧困女性の貧困脱却扶助プロジェクト実施への参与を積極的に支持し、女性の参与人数が参与総人数に占める比率が40%を下回らないようにすると強調した。

効果的措置をとって農村女性の貧困をちくじ取り除く。2001年から、中国政府は性別の指標を農村の貧困調査の内容として、貧困脱却扶助活動を行う時性別平等に気を配ることを強調している。ここ数年来、国は貧困脱却扶助資金の投入を増加し、2004年の中央財政の投入した貧困脱却扶助資金は122億元に達し、地方政府も貧困脱却扶助資金を相応に増加した。同時に、各クラスの政府は各地区の具体的状況に照らし、小口貸付、労務輸出、対応扶助などのルートと方式を通じて貧困地区の発展を支援し、農村女性の貧困脱却を援助している。2001年から2004年までの国の貧困脱却扶助の低利貸付のうち、農民の小口貸付の利用総額は135億2000万元に達し、利用者のうち半分以上が女性であった。2001年から、中国政府は参与式の貧困脱却扶助を「村全体で推し進める」活動の主な方法として、全国の14万8000の貧困村で広く推し進めている。

NGOの女性の貧困脱却、裕福実現活動を援助することを支持、提唱する。ここ数年来、中国政府の支持と提唱の下で、各クラスの婦女連合会は現地の実情と結びつけて、小口貸付、合同的貧困脱却、労務輸出、相互提携、東部地区と西部地区の互助などを主な内容とする「貧困脱却女性運動」を積極的に行っている。中国人口福祉基金会は、貧困母親救助を目的とする「幸福プロジェクト」を実施し、資金を募って貧困の母親たちが経済と社会の発展に参与し、健康と知識レベルを高めるのを援助している。中国婦女発展基金会は、「大地の愛・母親たちのための貯水池」プロジェクトを始動させ、西北部のかんばつ地区のために資金を募って、雨水をためる貯水池を9万カ所つくり、小型の集中給水プロジェクトを1100カ所建設し、受益の貧困人口は百万人近くに達した。そのほか、婦女連合会などのNGOはいろいろの手をつくして国際資金と物資援助を獲得し、積極的に貧困脱却扶助プロジェクトを実施し、貧困地区の婦女の発展を援助している。