生態系にやさしい省、市、県、郷の建設に大いに力を入れることが、国務院が2000年に発布した『全国の生態環境保護綱要』の中で明確に打ち出された。この綱要によると、省(市、県)の生態系整備は、区域の持続可能な発展を目標とし、区域経済の発展や社会の進歩、環境保全の三者を有機的に結びつけ、全般的に企画し、合理的に配置し、統一的に推し進めなければならない、とされている。また、生態系環境の整備に組み入れられた省(市、県)は、環境保護と生態系整備を強化し、人々の生態系保全の意識を高めるだけでなく、生態にやさしい産業の発展に大いに力を入れ、生態にやさしい経済を発展させ、経済力を増強し、国民の生活の質を高めなければならない。現在、全国では、海南、吉林、黒竜江、福建、浙江、山東、安徽などの8省が生態系整備を試行している。吉林省は2001年から2005年まで生態環境の整備に380余億元を投入することにしている。黒竜江省は域内の資源を生かし、産業の特徴に見合った環境重視の製品の開発に取り組むことにしている。浙江省は生態系整備の課題を同省の各クラス政府の行政責任に組み入れることになっている。
中国政府は生態系保全に対する指導と管理を絶えず強化し、環境重視区域の範囲を拡大しつつある。2004年末現在、審査にパスして生態系にやさしい国家クラスモデル区に命名された数は166にも達している。
「チャイナネット」2005年10月28日