内蒙古自治区フロンベール・ガルコナ市に位置する室韋ロシア族民族郷は、蒙古族の発祥の地として、自分たちのルーツを尋ねることを願う蒙古族の人々を引き付けていると同時に、ロシア族が住民の中の42%を占める中国唯一のロシア民族郷として、国境を越えなくても本場のロシア族の民族風情と文化を体験できることから、内外の観光客は跡が絶たない。
室韋は緑が一面に広がる平原地帯にあり、澄みきったガルコナ河がこの平原を曲りくねるように流れている。春になると、黄金色に染まったアブラナ畑は、小麦畑及び草原の緑色とコントラストを成し、平原はまるで花柄模様の絨毯のようになる。ここでは、昼夜の温度差が大きいため、早朝には、いつも白いもやがガルコナ河の水面を覆い、水辺の景色がもやに包まれ、仙人の世界を思い起こさずにはいられない。
写真は美しい弧形をなして曲りくねって流れるガルコナ河。
写真はガルコナ河の水辺の早朝。
写真はロシア族の典型的な民家・木刻楞家屋。地元産の落葉松を建材としたログ・タイプの建物である。
写真はかがり火を囲んで楽しく歌ったり、踊ったりしているロシア族の人々。19世紀末から20世紀初頭にかけて、このあたりで砂金の採取や樹木の伐採に携わる中国人の男性たちは、ロシアの女性たちとめぐり合って結婚し、子孫を残してきた。ロシア族の人々は勤勉かつ素朴な人柄で、豪快な気質の持ち主で、歌と踊りにも長けている。室韋では現在、「ロシア族の民族風情体験の旅」という観光コースがあり、地元の民宿では、キャビア、酸味のあるキュウリの漬けもの、小豆酒などの本場のロシア料理を賞味できるほか、民宿の主に料理の調理法を教えてもらったり、本場のロシアのサウナを体験したりして、ロシア族の伝統的な暮らしの魅力を満喫することができる。ロシア族の伝統的な祭りの頃になると、地元の人々と一緒に歌ったり、踊ったりして、お祭気分に浸ることもできる。
「チャイナネット」2006年1月
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