「過去一年、主として六方面の活動に取り組んだ」
この六方面の活動は次の通りである。
――マクロコントロールを引き続き上手に行ない、実情に応じて区別して取り扱い、確保もすれば規制もするという原則を堅持し、財政・税制、通貨、土地などの政策手段を総合に運用し、固定資産投資が膨れ上がることを規制し、不動産投資の過度の増大と価格高騰の勢いを抑制している。農業、エネルギー資源、交通、社会諸事業などの弱い分野への投資をさらに増やし、調和のとれた発展を促し、発展の底力を強化した。経済運営に対する調節を強化し、引き続き石炭・電力・石油・輸送能力の逼迫状況を緩和させ、安定したより速い経済成長を確保した。
――引き続き「三農(農業、農村、農民)」の仕事に力を入れた。農業の総合生産能力は強化され、食糧の安定した増産と農民の持続的な収入増は安定したより速い経済発展と社会の安定の土台を打ち固めた。産業構造の調整においてエネルギー資源、重要な原材料とプラント製造業などの業種の発展計画と産業政策を作成、実施し、流通業の発展を促す政策措置を打ち出し、重点業種の健全な発展を導き、サポートした。エネルギー消費が大きく、汚染もひどくて安全生産条件に適合しない一部の立ち遅れた生産能力を淘汰した。産業構造の調整においてエネルギー資源、重要な原材料とプラント製造業などの業種の発展計画と産業政策を作成、実施し、流通業の発展を促す政策措置を打ち出し、重点業種の健全な発展を導き、サポートした。エネルギー消費が大きく、汚染もひどくて安全生産条件に適合しない一部の立ち遅れた生産能力を淘汰した。経済成長パターンの転換を促すために省エネ・省資源と環境保護に優先的に取り組んだ。節約型社会を構築し、循環経済を拡大させる任務と関連政策措置を提出し、人びとの健康に危害を及ぼす一部の環境問題を解決した。
――農村の総合改革のテストを引き続き推進している。国有商業銀行の株式制改革と農村信用協同組合の改革に重要な進展が見られ、上場会社の非流通株改革(非流通株主と流通株主間の権益のアンバランスの是正)は着実に推進され、人民元為替レート形成メカニズムの改革が円滑に実施されている。国有企業における現代企業制度づくりの歩みが加速された。中央財政は二一九億元を計上し、一一六社の国有企業の政策的閉鎖・破産をバックアップし、企業から社会事業経営の機能を分離する仕事を引き続き行なっている。財政・税制、投資、価格改革は引き続き深化されている。郵政体制の改革もスタートを切った。鉄道、民間航空の体制改革が新たな進展を遂げた。非公有制経済の発展を奨励し、サポートし、先導する政策措置を制定、実施している。一部の重点分野と肝心な部分における改革は突破的な進展を遂げた。
われわれは対外開放に現れた新たな状況、新たな問題に積極的に対応した。輸出における租税還付、関税と加工貿易の政策を調整し、対外貿易の構造を最適化した。輸出税の還付メカニズムを充実させた。サービス業の対外開放を穏当に推し進めている。世界貿易機関(WTO)加盟の移行期後期における諸般の活動について全面的に配置を行なった。
――二〇〇五年度の中央財政が科学技術、教育、医療衛生、文化などの面に用いた支出は一一六八億元で、前年度より一八・三%増となり、国債建設資金を九五億四〇〇〇万元投入した。
科学技術において国の創造革新体系、基礎研究やインフラ建設を強化した。集積回路(IC)チップの設計・開発、第三世代(3G)移動通信、高性能複合材料、高性能NC工作機械の開発・製造などの重要な科学技術特別プロジェクトには大きな進展が見られた。国務院の指導の下に、各方面に働きかけ、二年以上も深く検討を続け、広く論証した上で、『国家中長期科学・技術発展計画要綱』が作成された。
教育において義務教育、特に農村の義務教育を重点的に強化した。中央と地方の財政は特別資金七〇億元余りを計上して、五九二の貧困扶助重点県における一七〇〇万人の貧困家庭の生徒に対し学費・雑費や教科書代を免除し、寄宿生に生活補助金を与え、中西部地区の一七〇〇万余人の貧困家庭の生徒に教科書を無料で提供し、数多くの学校を中退した生徒が復学しています。西部地区における「二つの基本」(九年制義務教育の基本的な普及と青・壮年非識字者をほぼ一掃すること)のブレークスルー・プランを引き続き実施した。ここ二年来農村における寄宿舎制の学校二四〇〇余校を新築、改築・拡充し、一六万の小中学校及び教学拠点に遠隔教育施設を配備した。職業教育は一層強化されました。高等教育は発展しつづけている。
医療衛生において、公共衛生体系の整備と農村の医療衛生の仕事を確実に強化した。ここ三年、中央と地方は一〇五億元を投入し、省・市・県の三クラスをカバーする疾病予防・抑制システムを基本的に築き上げ、投資総額一六四億元にのぼる突発性公共衛生事件医療・救助体系の整備が首尾よく行なわれている。中央は国債資金三〇億元を捻出し、中西部の郷鎮衛生院の整備をサポートし、農村部の医療衛生条件を改善した。新しいタイプの農村合作医療制度のテスト作業がすでに六七一県まで繰り広げられており、一億七七〇〇万人の農民にメリットをもたらした。エイズ等の難病予防・治療対策を強化した。高病原性鳥インフルエンザ予防対策を高度に重視し、その感染・拡大と人間への感染を確実に抑制している。人口と計画出産の事業は新たな進展を遂げた。
文化の面において、文化体制の改革テストを積極的に行い、公共文化関連のインフラ整備を一段と強化し、文化情報リソース共有プロジェクトが順調に実施されている。対外文化交流がますます活発になった。スポーツ事業も新しい成果をあげた。社会主義精神文明の建設は強化されている。
――就業と再就業に対しては、政策面のサポートと資金面の投入を強化した。昨年、国有企業の一時帰休者向けの基本生活保障特別補助金、再就業補助に振り向けた中央財政の支出は二〇九億元に上り、前年度比二九億元増となった。都市部の新規増加労働力や大卒者、退役・除隊軍人などの就業の仕事を総合的に配慮しながら順調に遂行した。中央財政は特別資金を計上し、農村労働力の移転や養成・訓練、都市部出身の除隊兵士が自力で就職活動をすることをサポートした。
社会保障システムは絶えず改善し、そのカバーするエリアはいっそう拡大した。
――末端における民主政治の建設が引き続き推し進められ、村委員会の入れ替え選挙が二一の省(自治区、直轄市)で完遂された。政務の公開、企業や村の事務の公開が絶えず推し広められている。政府部門は政策の決定にあたって科学化と民主化を強め、大衆の利益に関わる重要事項については、公示や公聴などの制度を実施した。政府の法制整備も重視されている。国務院は労働契約法、女性権益保障法、個人所得税法修正案(草案)など七つの法律議案を上程し、『重大動物疫病応急条例』、『炭鉱生産安全事故の予防に関する特別規定』など二二の行政法規を制定した。また、『国家突発性公共事件への全般的な応急対策案』及び個別対策案も制定、実施され、突発性事件への対応能力は日増しに増強している。会計検査、監察・監督の仕事がいっそう強化された。『中華人民共和国公務員法』の実行に向けて準備作業を真剣に進めた。新たな『民衆の投書・陳情条例』が実施され、これにより投書・陳情のルートが円滑に機能し、投書・陳情の秩序が整うようになった。司法体制の改革は着実に推進されている。公民の合法的な権益を守るため、法執行の規範化や公正な法執行の促進などをむねとした特定分野の整頓・改善活動がいっそう展開されている。引き続き社会治安の総合対策を強化し、法に則って様々な違法犯罪を取り締まった結果、刑事案件の発生数はいくらか減り、社会の安定が保たれるようになった。
民族、宗教、華僑事務や台湾とかかわりのある仕事がさらに強化された。国防と軍隊の現代化建設に新たな進展がみられた。外交活動では著しい成果をあげた。
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