温家宝総理、全人代で政府活動報告を行う

温家宝総理は5日、北京で開かれた全国人民代表大会で2900人あまりの代表に政府活動報告を行った。その内容には2005年中国の社会主義現代化事業が著しい成果の総括と今年の政府活動の予期目標および今後5年間の国民経済と社会発展計画の綱要の説明が含まれているほか、下記のことについて次のように述べている。

岸関係破壊活動は失敗に決まっている

温家宝総理は「いかなるものが、台湾海峡両岸の平和と安定、互恵の発展を破壊しようとしても、それは失敗するに決まっている」と強調した。

温家宝総理は「両岸の関係が平和で安定した、互恵の方向に向かって発展するのは、人心の赴くところである。祖国の統一大事業の最終的実現は中国人全体の願いであり、いかなるものもそれを阻止することはできない」と強調した。

中国、平和発展の道を断固として歩んでいく

温家宝総理は中国は今後とも断固として平和発展の道を歩み、平和共存五原則を基礎に全面的な外交政策を実施ていくとの姿勢を示した。

 

国際実務の中で、中国は民主公正で、親善・相互信頼の原則と平等互恵かつ開放的で寛容な原則を堅持し、国際秩序の公正かつ合理的な方向に向けての発展を積極的に推進していくと同時に、発展途上国との友好協力を強化していく。隣国といい関係を維持し、隣国と仲良くするという周辺国との外交方針を堅持する。先進国との共同利益を拡大し、食い違いを妥当に処理する。多面的な外交を積極的に参与・展開し、対外文化交流を深めていく。

中国インフラ建設の投資重点は農村に移転

政府は今後、インフラ建設への投資の重点を農村に移すことにしたと明らかした。

温家宝総理は、「今後、農村で小型の水利施設の建設を重点とした農業インフラ施設と災害防止システムの建設を強め、農村の道路、飲用水、メタンガス、送電網、通信などインフラ施設と居住環境の建設を強化すると共に、教育や、衛生、文化など農村の公共事業の建設を強化していく。国家の財政投資と貸付資金の農村と農業への投資を拡大するほか、社会資金の農村建設への流入も督励し誘導していく。また、農民の負担を軽減するために、今年から、国家財政は毎年1000億元あまりの資金を拠出して、基幹政府の運営と農村義務教育の需要を保障する」と述べた。

最低時給基準を普及

農村部から都市部に働きに来ている人々の給料が低いという問題を解決するため、最低給料制度を今年から合理的に調整し、それを厳しく履行し、最低時給基準を制定し、押し広めていくと表明した。

さらに「それ相応の法規とメカニズムを整え、農民への給料遅配を防いでいく」と述べた。

今年中国経済成長の予測目標を8%と決定

温家宝総理は今年、中国経済成長の予測目標は、8%程度にすると明らかにした。

 

今年、中国の経済発展に関するほかの目標には、単位GDPのエネルギー消費を4%ぐらい削減することや、就業者を新たに900万人を増やすこと、それに国際収支でバランスをとることなども含まれている。

今年、中国政府は引き続き安定した財政政策と通貨政策を実施していくことになっている。

去年の予測目標も8%に定められたが、実質経済成長率は9.9%に達したとのことである。

「CRI」より2006/03/05


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