新五カ年計画、経済成長の質と効率をともに重視

3月6日午後3時、国家発展改革委員会の馬凱主任は人民大会堂のプレスホールで第11次五カ年計画(2006~2010年)の要綱について説明し、記者の質問に答えた。

馬主任は、第11次五カ年計画はこれまでの五カ年計画に対して継承性も有すれば、時代の特徴も有すると説明し、次の10の特徴を明らかにした。

一、指導思想から見れば、科学的発展観と調和の取れた社会の構築という二大戦略的思想によって終始貫かれている。

二、目標体系においては、経済指標を重視するばかりでなく、人文、社会、環境に関する指標をさらに重視し、特に説明しておかなければならないのは発展の指標を予期目標と制約目標に分けたことは今回が初めてということである。

三、発展に関する戦略的任務においては、社会主義の新農村建設を単独の一篇とし、戦略的諸任務の首位に置いている。

四、工業分野においては、次の五カ年計画の工業発展の主要任務は規模の拡大ではなく、構造のグレードアップであり、我が国の工業を大きくなることから強化することになった。

五、第3次産業の構造においては、初めてサービス業を単独に取り上げ、特に目立った位置に置いたことである。これは我が国の第3次産業の発展が立ち遅れているため、産業構造の最適化、雇用の拡大、総合競争力の向上に影響を及ぼしていることに対応したものである。

六、区域発展戦略においては、最適化開発、重点開発、開発規制、開発禁止という4種類の機能区域の位置づけと政策的方向性を明確化することになった。

七、人間と自然との関係においては、省エネと環境保全という二つの基本的国策を「要綱」に組み入れ、省エネと環境にやさしい社会の構築に関する戦略的任務と具体的な措置を打ち出している。

八、自力による革新と高資質の人材の養成を重視し、科学技術による革新型国家と人材によって国を強くするという政策措置を講じている。

九、「要綱」は発展の計画であると同時に改革の計画でもある。改革の深化と開放の拡大についてそれぞれ専ら説明しているが、農村篇、科学技術による国の振興、調和の取れた社会の構築を含むその他の篇もすべて改革の内容に貫かれている。

十、経済、政治、文化、社会の「四位一体」という全般的な発展構想から出発し、政治文明、文化建設、社会建設を単独に取り上げたことは、人間本位で、人民大衆の切実な利益に関わる重要問題を解決することを強調している。

 馬主任は下記のことについて特に強調した。

「要綱」の第3篇では9つの経済・社会発展指標について述べている。それらの指標はあわせて39あり、その中で最も重要なものは第3篇のコラム2で、合わせて22の指標となっている。この22の指標は非常に特色があり、その中には、経済成長を反映するものが2、経済構造を反映するものが4、人口、資源、環境をそれぞれ反映するものが8、公共サービスと社会生活を反映するものが8ある。

 

これらの指標体系の中で、最も主要で代表性のあるものは二つの面の指標がある。一、経済成長の速度を示すもので、国内総生産(GDP)の年平均7.5%の伸び率は産出を反映する指標である。即ち、5年間の努力を経て、総合実力はどれほどに達し、国民経済というパイはどれほどの大きさになったかを示すものである。いま一つは、資源の消耗と汚染物の排出の指標である。これは投入の状況を反映するもので、経済の総量が増大すると同時に、資源と環境においてどれほどの代償を払ったかを示す指標である。

今日の成長のために、明日は今日の成長よりさらに大きい代償を払うようなことをしてはならない。このような成長は真の成長ではなく、はなはだしきに至ってはマイナス成長となるかもしれない。産出を考えると同時に、投入を考慮してこそはじめて国の経済成長の実質と効率を総合的に見て取ることができるのである。

「チャイナネット」2006/03/06


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