老齢化社会はこれから中国が直面する重要な課題の一つである。これに気づいた中国政府は、ここ数年来その対策を求めている。
現在、各級政府や、各企業、コミュニティなどの関係部門はそれぞれの責任の強化をしている。政府は退職した年寄りに最低生活保証金を、企業は定年退職した人に養老金を支給している。中国社会の発展につれて、養老制度がただ物質的な保障だけを指しているものではないということが分かった。この問題について、河北省の全国人民代表である何文傑さんは自分の考えを話してくれた。
何文傑さんは「お金は生活にどうしても欠かせないものです。政府は絶えず養老制度に対するお金の投入を拡大しています。確かに、一部の地方、特に農村部の年寄りは少ないお金しかもらっていなかったのです。彼らの生活はまだ裕福はありません。しかし、投入が拡大につれてこれからの数年内に、この問題は解決できるだろうと思っています。」と語った。
何文傑さんが現在心配しているのは、いかに暖かい社会を作ることかである。何文傑さんは「1970年代以後、中国は一人っ子政策を実施した。5年から10年にかけて、二人の若者が四人の年寄りの面倒を見なければなりません。これは、若者に対してかなりの負担です。若者たちが余りにもかわいそうでしょう。」このように述べて、何文傑さんは私を見て笑った。(私は一人っ子で必ず同じ問題を直面しますよ。)続いて、何文傑さんは「それから、若者は日常の仕事が忙しくて、年寄りの面倒を見る時間はあまりないじゃないですか。そうすると、年寄りは物質的な不自由がないのに、心の寂しさは解決されません。つまり、われわれは精神的な問題をこれから注目するべきです。」と述べた。
この問題は簡単に解決できるものではない。具体的な解決案がまだ見当っていない何文傑さんは「これは、社会全体の問題で、すべての人が共同で直面する問題です。年寄りの心を癒すのは、実はそんなに難しい問題ではありません。若者がそばにいなくても、回りの人々と一緒に囲碁や、将棋などをしたり、老人合唱団、老人舞踊団などに参加して、楽しい時間を送る年寄りも結構多いですよ。これは一つの例ですが、この例から出発し、われわれは引き続き解決案を求めるでしょう。例えば、現在各地に設立された老人クラブが趣味の同じの年寄りたちに活動する場所を提供した。老人ホームで、年寄りたちが互いに面倒を見合うことができます。これから、もっと多くの老人クラブや老人ホームを設立した上で、その標準も向上させる必要があります。」と述べると共に、「これらの施設の設立は政府や関係部門の支援が必要です。年寄りの問題は商売として行うことはできません。社会的な公益事業として扱わなければなりません」と強調した。
なお、何文傑さんは「老齢化社会の到来はそんなに遠くはありません。それまでにわれわれは、必ずちゃんと準備しなければなりません。」と述べた。
「CRI」より2006/03/12
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