中国の史書『史記・項羽本紀』には、「項羽は、下相の出身である」と記載されているが、項羽のふるさととされる下相城の具体的な位置については、証拠がないため、ずっと謎でした。
江蘇省南京博物院考古研究所や江蘇省宿遷市文物管理事務室などからなる合同考古チームは、このほど、江蘇省の宿遷市でその下相城の遺跡を発見した。
発掘の過程で、数多くの陶器の破片や瓦などが出土しており、それらはいずれも秦や漢の時代のものと認定されている。
今回の活動の責任者でもある南京博物院の専門家林留根氏は、「文献と照合し、このお城の遺跡は下相城であると裏付けられている。今回の発掘では、下相城の具体的な位置が明かにされただけではなく、その面積や、城壁の構造などについても明確な認識ができた」と明らかにした。
「CRI」より 2006年4月11日