アメリカ訪問中の胡錦濤国家主席は現地時間20日ホワイトハウスでブッシュ大統領と会見した。双方は実務的かつ建設的な会談をおこない、中米関係と、ともに関心を寄せる重要な国際問題と地域問題について意見を交換し、重要な共通認識に達した。
胡主席は中米関係の発展の趨勢を積極的に評価した。両国首脳の昨年ニューヨークと北京での共通認識は実行されつつ、両国の各分野にわたる協力は新たな進展を遂げており、重要な国際および地域問題について双方は効果的な話し合いと協調を保っている、と語った。
胡主席はまた、中米関係はすでに両国関係の範囲を超え、ますます全世界に影響を及ぼす戦略的意義を有するようになってきている。中米は世界平和の維持、共同発展において広範かつ重要な戦略的利益を擁し、共通の責任を負っている。中米双方は利益にかかわるばかりでなく、さらには建設的協力パートナーとなるべきである。双方は建設的な協力関係を全面的に推進するためにともに努力するべきである。
ブッシュ大統領は胡主席の両国関係についての評価に賛意を示し、米中協力は日増しに拡大しており、中国は偉大な国であり、国際的地位も著しく上昇している。中国は世界平和を維持する面での肝要なパートナーであり、世界平和のためにますます重要な影響を及ぼしている。
胡主席はさらに、中米は「台湾独立」に反対し、それを抑え、台湾海峡の平和と安定を維持する面で共通の戦略的利益を有する。我われは、ブッシュ大統領と米政府の一つの中国の政策を堅持し、中米間の三つの共同コミュニケを順守し、「台湾独立」に反対していることを高く評価している。我われは一つの中国という政治基盤の上に台湾海峡の平和と安定を維持し、両岸関係を改善し発展を促進する。我われは最大の誠意をもって、平和統一の前途に向けて最大の努力を尽くすつもりだが、「台湾独立」は絶対に容認しない、と語った。
ブッシュ大統領は、アメリカの台湾問題における立場には変わりはなく、アメリカは一つの中国の政策を堅持し、中国側の台湾問題における懸念を理解し、台湾当局が一方的に台湾海峡の現状を変え、米中関係を損なう行為は目にしたくない、と述べた。
双方は、当面の国際情勢のもとで、中米は広範かつ重要な戦略的共同利益を有し、互恵協力の将来性は明るい。良好な中米関係はアジア・太平洋地域と世界の平和、安定、繁栄を促進するうえで戦略的意義を有している。双方は、戦略的、長期的な目で両国関係を処理し、21世紀の中米の建設的パートナーシップを促進することは両国国民ひいて世界人民に幸せをもたらすということに同感である。
双方は共に利益を得ることのできる中米貿易関係を促進することに同意し、両国と両国人民の根本的利益を考えて話し合いを通じていくつかの食い違いと摩擦を解決すべきである。両国は軍事、法執行、科学技術、教育、文化、青年などの分野で交流と協力をおこない、反テロ、拡散防止、鳥インフルエンザ対策、エネルギー、環境保護、災害対策、アジア・太平洋地域の安定維持などの問題について対話と協力を続け、朝鮮半島核問題に関する6カ国会談のプロセスの促進、イランの核問題の平和的解決のために引き続き努力していくことを明らかにした。
両国首脳は会談の後、共同記者会見をおこない、記者の質問に答えた。唐家セン国務委員とチェニー副大統領も会談に出席した。
同日、胡主席と劉永清夫人はブッシュ大統領とローラ夫人が催した歓迎パーティーに出席した。
「チャイナネット」2006/04/21