国務院の「東北地方等旧工業基地振興指導チーム」は6日、3回目となる全体会議を開き、昨年度の活動を総括するとともに、今年度の課題を検討した。チームのリーダーを務める温家宝総理が重要なスピーチを行った。会議では、振興の推進に必要な重点事業として、次の6項目が強調された。
(1)さらなる改革推進と開放拡大
国有企業改革を推進し、現代的な企業制度の構築を加速する。国営企業の支援により雇用確保の目的で運営されてきた集団所有制企業、いわゆる「廠弁大集体」の整理を進め、非公有制経済(民営企業など)の健全な発展を導く。東北3省と内蒙古東部の経済一体化を促進する。北東アジア諸国および香港・澳門(マカオ)・台湾との経済・技術協力を拡大する。
(2)現代型の大規模な農業経営の発展に努力
東北地方の大規模な商品穀物の生産基地の整備を強化し、農業の大規模化・標準化・機械化・産業化経営をさらに推進し、総合生産力を高める。農村の基本的な経済制度と経済政策を堅持し、積極的かつ着実に「社会主義新農村」の建設を進める。
(3)産業構造の改善を推進
引き続き科学技術の進歩を足がかりに、自主開発能力の向上に尽力し、革新システムの構築を加速する。企業の技術改良を強化し、東北地区の有力産業拠点と有名ブランドを積極的に創造する。ハイテク産業と現代的なサービス業を発展させ、旧工業基地の発展の基礎を強化する。
(4)設備製造業の振興を加速
組織間の調整を強化し、重要な技術設備の開発や中核技術の獲得のために共同研究を展開し、重要な技術設備の導入や、これを土台とする二次的な開発を着実に進める。
(5)環境保護と生態環境の整備を適切に強化
東北地方における、全体的なバランスの取れた環境保護計画と生態補償政策の策定を急ぎ、東北3省の環境と資源の安全に関する監視・警告システムを構築し、東北地方の水・土地・森林・湿地資源をしっかりと保護し、遼河と松花江の水質汚染管理をしっかりと行う。
(6)人々の切実な利益に関わる、突出した問題の解決への尽力
「人民網日本語版」2006年6月7日