「葫芦島在留日本人100万人大送還」60周年記念・中日関係展望フォーラムの開幕式が25日、遼寧省葫芦島市で開かれ、唐家セン国務委員が「歴史を鑑(かがみ)として未来へ向かい、世々代々の中日友好の推進に努める」との題で演説した。唐国務委員はこの中で、次のように述べた。
60年前、中国の人民は、日本軍国主義によう侵略が中華民族にもたらした大きな傷と犠牲に耐えながら、100万人の在留日本人を葫芦島から帰国の途に着くよう支援した。葫芦島は戦後の在留日本人にとって「生命の宿駅」となったのである。これは寛大な心、崇高な人道主義精神、度量の広さという、中国人の優れた品性と徳を示したものであり、中国の人民の平和に対する切実な期待、日本国民に対する心からの情誼、世々代々の中日両国民の友好に対する熱望が込められた。われわれは、すでに起きた不幸な歴史を変えることはできないが、必ず未来に対して責任を負い、歴史から沈痛な教訓を汲み取り、歴史の悲劇を再演させず、子孫のためにすばらしい幸福な明日を創造しなければならない。
中国政府は中日関係を重視し、中日友好の方針を常に堅持している。中日関係の発展は、両国民に巨大な利益をもたらし、アジア太平洋、さらには世界の平和・安定・発展にも重要な貢献を果たした。中日関係はすでに、世界における最も重要な2国間関係の1つとなっている。近年、中日関係は深刻な政治的障害にぶつかっている。これは中国の政府と人民が望まないことであり、多くの日本の人民と有識者も望んでいない。われわれは、日本の指導者が、歴史と人民と未来に対して強く責任を負う姿勢によって、正しい決断を下し、両国の関係をめぐる政治的障害を取り除き、中日関係を正常な発展の軌道に戻すことを希望する。これは両国民の根本的利益に合致しており、国際社会が幅広く期待することでもある。
中日関係の健全かつ安定的な発展を促し、確固不動たる姿勢で中日友好の正しい方向を守らなければならない。中国政府は「平和共存、世々代々の友好、互恵協力、共同発展」の指導方針、中日関係の高度な重視を堅持し、中日関係の改善と発展にたゆまぬ努力を払ってきた。われわれは、日本側も戦略的角度、長期的視点から中日関係に対処し、中国側と向かい合って努力し、確固不動たる姿勢で中日関係の政治基盤を守り、正しく歴史を扱い、適切に台湾問題を処理するよう望む。中日両国が、中日間の3件の重要な政治文書で行った約束を完全に順守し、「歴史を鑑として未来に向かう」精神に基づき、中日関係のためにさらにすばらしい未来を切り開くとともに、各分野の互恵協力を積極的に促進するよう願う。世界の平和と繁栄の維持、アジアの振興と発展の促進は、中日両国が大義上当然負うべき責任であり、また両国の戦略的利益もそこにある。中国は平和発展路線を堅持する。中国の発展はいかなる国にも脅威をもたらさない。中日両国が平和発展、アジア振興、人類進歩に尽力するパートナーになることを希望する。
「人民網日本語版」2006年6月26日
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