先般発表された『国務院の保険業改革と発展に関するいくつかの意見』(以下『意見』と略称)では、国家財政の支援のもとで巨大災害保険システムが構築されることが明らかにされた。
いわゆる巨大災害とは、台風や豪雨、洪水、地震、津波など巨額の損失をもたらす自然災害のことを指している。テロリズムのテロ行為、大きな人為的事故も巨大災害と見なされつつある。いまや、巨大災害保険金の支払いは、すでに国際保険および再保険会社倒産の重要な原因の1つとなっている。
中国は自然災害の多い国で、毎年の巨大災害による損失は大きくなる一方である。保険業監督管理委員会の統計データによると、2005年の7回の台風被害のために、国内保険業の沿岸地域への保険金支払額は13.3億元にのぼり、災害救援などで積極的な役割を果たし、国の災害救援システムの重要な一環となっている。国家財政の支援による巨大災害保険システムの構築は、国際慣例に合致するものであり、国内保険会社が積極的に巨大災害保険に取り組み、保険業の災害損失補償という社会責任を果たす上でも、大きな意義がある。
『意見』は、保険業の改革と発展の加速化において、市場による資源配置という基礎的役割を重視すると一方、政府のマクロ調整および政策指向を強め、政策による支援を強化すべきであるとしている。
『意見』では、国の経済と人々の生活とかかわりのある政策性保険業務への適切な税収優遇策を検討しており、人々や企業の積極的な保険加入を促すべきであると明記している。また、税制改革と結びつけ、保険業発展促進の税収政策を整備し、絶えず保険販売従事者の権益を保障する政策・措施を整えるべきであるなどとしている。
「チャイナネット」2006年7月5日