東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス中日韓の「10+3」地域の貧困支援に関する第2回トップフォーラムが25日、北京で開催された。国務院の回良玉副総理(中国共産党中央政治局委員)は開幕式に出席し、中国政府を代表して挨拶を述べた。
発言の要旨は以下の通り。
中国は人口の多い発展途上国であるとともに、世界における貧困削減事業の重要な実行国だ。新中国成立後、特に改革開放以来、中国政府は組織的・計画的に、大規模な貧困支援を実施するとともに、「政府が主導し、社会が参与し、自力更生と全面的発展を目指す貧困支援」を行う方針に基づいて、中国の国情に合った貧困支援の道を歩み、2億人以上の農村貧困人口の衣食問題を解決した。これは中国史においても偉大な快挙であるだけでなく、世界の反貧困事業に貢献した行為といえる。
中国はいまだ発展途上国であり、一人当たりの平均収入レベルはまだ低い。都市と農村間、また地区間のバランスのとれた発展を目指す上での問題はまだ大きく、貧困支援は依然として重い任務だ。貧困を減らし、共に豊かになるという目標を達成するにはまだ長い努力が必要となる。私たちは、「以人為本」(人民を基本とする)を堅持し、持続可能な科学的発展観に基づき、農業、農村、農民問題の解決を最重視し、都市と農村発展を統一して計画していくとともに、工業が農業の発展を牽引し、都市が農村に対して「多く与えて少なく取り、活性化させる」方針を維持していく。また農業・農村発展へのサポートを強化し、貧困支援を強め、貧困地区の生産・生活条件を改善するとともに、残る貧困人口の衣食問題を解決し、貧困地区経済社会の全面的発展を促進する。中国は自国の貧困問題を解決し、平和的発展を堅持し、富国繁栄を目指していくことで、世界平和の保護と、共同発展の促進に貢献していく。
中国政府は自国の貧困問題の解決に力を入れると同時に、アジアと全世界における貧困削減事業に積極的に参加していく。中国は発展途上国の貧困問題における交流や協力を強め、力の及ぶ限り、貧困国家への発展援助を増加していく。中国政府は中国国際貧困扶助センターを国際社会、特にアジア地区の貧困扶助交流と協力を行う重要なプラットフォームとしている。
東アジア地区の貧困対策事業の発展には各国のさらなる協力が必要だ。中国は、東アジアの貧困を解決し、「10+3」地域での協力を強め、平和で調和の取れた東アジアを作るため、各国と共に努力していきたいと思っている。
「人民網日本語版」2006年9月26日