国務院の温家宝総理は18日、国務院常務会議を招集し、今年第1~第3四半期の経済情勢を分析するとともに、第4四半期の経済・社会発展プランを検討した。
会議では、年初以来の経済・社会の発展にみられた主な問題点が示された。具体的には▽農民の持続的な収入増加が難しくなった▽固定資産投資や資金貸付の伸びを抑制するための基礎がなお不安定▽省エネや汚染削減の取り組みが厳しい状況にある▽国際収支のアンバランスがさらに激化している▽国民の利益に直結する一連の問題が未解決――といった問題が挙げられた。
こうした問題に対応するため、第4四半期には次の6つの施策を実施することが強調された。
(1)農民・農村・農業(三農)対策を強化する。
(2)土地と資金貸付を着実に管理し、市場参入を抑制する。新たな建設用地に対する審査を厳格化し、国の土地監督査察制度の実施を急ぐ。中・長期の資金貸付を厳格にコントロールする。固定資産投資の規模を抑制し、投資構造を改善し、不動産調整措置をすべての都市で実施する。
(3)省エネ・汚染削減の目標責任制(数値目標を定めて責任を負わせる制度)を全面的に実施する。重点企業の省エネプロジェクトや重要な省エネプロジェクトを引き続き実施し、高エネルギー消費・高汚染型産業における立ち遅れた生産能力の淘汰を加速し、環境をめぐる法執行(エンフォースメント)を厳格化する。
(4)経済運営を適宜調節する。発電、エネルギー供給用の石炭・天然ガス対策を重点的に行い、製品油市場の供給の安定を保障する。
(5)財政、税制、金融などの関連作業を着実に実施する。
(6)国民の利益に直結する問題の解決を進める。
「人民網日本語版」2006年10月19日