中日の農業技術協力事業である「中国持続可能農業技術研究発展計画」が完成したことがこのほど北京で発表された。
これは中国農業科学院「中日農業技術研究発展センター」と日本の国際協力機構(JICA)の研究協力事業で、中国が必要とする小麦、大豆、水稲などの持続可能な生産と農民の所得増に結びつく適正技術の開発を目標とするもの。
この事業は02年にスタートし、環境に優しい、持続可能な農業生産にかなった適正技術の開発、普及で一応の成果をあげた。主な内容は、小麦、トウモロコシ、食糧・油脂用大豆、水稲など主要作物の新品種の育成、主要作物の環境に優しい総合生産技術、持続可能な農業と中国の主要作物を目標とする総合試験モデル区の設置、持続可能な作物生産技術の研究・普及など。
研究者は河南省洛陽市で小麦を茎で覆い、溝を掘って深く耕す技術を組み合わせた土壌保水と土壌浸食防止の研究を行い、一応の成果をあげた。このほか銀川で黄河の水を引いた灌漑区の稲田の水質監視を行った。これは中国で初めてのもの。
中国農業科学院の六つの研究所と黒竜江、寧夏、山西の農業科学院、日本の研究機関の農業専門家100人近くがこの研究事業に参加した。
中華人民共和国駐日本国大使館 2006年11月3日