国務院の温家宝総理は8日、国務院常務会議を招集し、国有資本の調整と国有企業の再編について話し合った。
会議では、国有資本調整と国有企業再編を実施し、国有資本の維持・処理を行い、合理的に流動させるシステムを構築することが、経済体制改革の重大任務であるとの見方が示された。また引き続き堅持すべき内容として、▽公有制を主体とし、さまざまな所有制の経済体がともに発展する基本的な経済制度▽政府の指導と市場の調整とを結合させ、資源分配において市場の基礎的な役割を十分に発揮させること▽監督管理を強化し、財産権取引や株式譲渡の手続きを厳格化し、国有資産の流出を防止し、国有資産の価値を確実に保つこと▽従業員の合法的な権利を保護し、国有企業の改革・再編に参与したいとする多数の従業員の積極性を十分に引き出し、それを保護すること▽計画を立て、方針を慎重に決定し、決定した内容を緩やかに推進し、企業の通常の生産・経営秩序を保護し、企業と社会の安定を確保すること――などが挙げられた。
また会議では、国有資本調整と国有企業再編を通じて、国有経済の抑制力、影響力、けん引力を高めるべきとの見方が出された。このために必要なこととして、(1)国有資本が、国の安全保障や国民経済の命脈に関わる重要産業・重点分野に集中するよう推進し、中国独自の知的財産権、ブランド、国際競争力を備えた一連の優良企業を急ぎ育成する(2)国有企業の株式制への移行改革を加速させ、企業法人の統治メカニズムを改善し、上場企業の質を高め、企業の活力と競争力を増強させる(3)国有大型企業の調整・再編を加速させ、企業資源の分配状況を改善するよう促進する(4)国有資本の経営・予算制度を早急にうち立て、国有資本の収益を効率的に利用するよう計画し、企業の構造調整と技術の進歩を促進する――の4点が示された。
「人民網日本語版」2006年11月9日