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外資による合併買収の現状(2)

▽海外直接投資が新たな潮流に

現在世界では海外企業による海外直接投資(FDI)が伸びている。2005年の投資額は9千億ドルに達し、発展途上国に流入した資金の総額は過去最高を記録した。これと同時に、海外直接投資の多様化が進み、国を超えた合併買収が一大潮流となっている。国連貿易開発会議(UNCTAD)のまとめた統計では、世界の海外直接投資総額のうち合併買収方式による投資が80%以上を占めた。05年の世界の企業の合併買収取引総額は3兆ドルに迫り、前年比40%増加した。より多くの発展途上国で国際合併買収が行われるようになり、案件ごとの取引金額は目立って上昇し、対象領域は一層拡大している。

改革開放の初期には、国内企業の実力が全体的に低く、海外企業が合併買収を希望しても、適当な対象企業が見つからなかった。その上、合併買収投資に必要な市場や法的環境の整備のレベルは非常に高かった。今日では、海外企業の対中合併買収投資の意欲は高まり、中国企業の多くが合併買収を通じて、世界の産業チェーンや価値チェーンに参入し、国際経済の舞台で活躍している。これは大きな進歩といえる。

外資による合併買収の進行には、客観的な必然性がある。中国は経済グローバル化の流れから外れるわけにはいかず、外資による合併買収という世界的な流れを拒否することもできない。合併買収の利害を判断するには、一企業や一産業における海外資本と国内資本との比率を考えるのではなく、企業や産業の長期的発展を視野に入れて考えるべきだ。企業が外資を導入した後、全体的な実力が強まり、水準が向上していれば利益があったといえる。対象企業が合併買収の中でどのような立場を確立し、どのような成果を挙げるのかが重要だ。

「人民網日本語版」2006年11月14日

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