日本の安倍晋三首相は15日、首相官邸で新華社のインタビューに答えた。以下はその要約。
――安倍首相の先月の訪中は「氷を破る旅」と言われ、各方面から高く評価された。中日関係を更に発展させるための具体的な考えはどのようなものか?
日中関係は極めて重要な2国間関係であり、両国が友好関係を保ち、深めることは、地域と世界の平和と発展にとって重要だ。さきの日中首脳会談でわたしは、両国関係を戦略的互恵関係に変えていこうと示した。これはつまり単純な友好関係という段階から、将来に向かって、互いに利益のある戦略的関係を構築するということだ。両国が各分野で共に努力すること、そして地域と世界の平和と発展を維持するという戦略目標を守ることが重要だと考える。来年は日中国交正常化35周年に当たる。これを契機に、両国の各分野での交流を更に深めるべきだ。現在これらの交流は頻繁に行われているが、今後両国の政治・経済など各分野の交流を深めることも大切だ。
――中日両国の経済には大きな相互補完性がある。中国経済がスピード発展し、日本経済が回復してきた中で、両国の経済協力は、どの分野で更に発展していけると思うか?日本政府は何か具体的な措置を考えているか?
日本と中国は世界経済の中で大きな比率を占めており、しかも両国の経済は切っても切れない関係だ。日本は対中投資、対中輸出で大きな利益を得ており、中国も日本からの投資により約1千万人が就業機会を得た。このほか、中国は日本から半製品を輸入し、それを更に加工して世界に輸出している。このように切っても切れない関係にある中で、毎日1万人以上が相互に交流している。わたしは、政治と経済の両輪を力強く回し、日中関係を推し進めなければならないと考える。両国の経済が相互利益の関係にあると認識することが大切だ。両国が環境、エネルギー、金融、IT、知的財産権などの分野で協力を強めるよう期待している。
――中国の方々に一言メッセージを。
日中両国の関係には大きな潜在力があると考えている。中国が今後も更に発展することをわたしは歓迎する。中国の発展は日本にとってもチャンスだ。わたしは今後も、日中関係の更なる発展に向けて努力していきたい。
「人民網日本語版」2006年11月16日