植物を利用した少数民族地域の貧困援助プロジェクトがこのほど、北京で開始された。科学技術部と国連開発計画(UNDP)が共同で進めている同プロジェクトは、貴州、四川、雲南の3つの州・県をモデル地区に指定。同地の貧困農民を救うべく、トウダイグサ科のタイワンアブラギリの種子でバイオディーゼルオイルを生産する。プロジェクトの総予算は858万5千ドル。
タイワンアブラギリは中国西部の山地に育つ野性の樹木であり、現地の農民はこれでまがきを作ったり土地の砂地化を防いだりしている。この木で作ったオイルの製造技術はすでに高いレベルにあり、一部のメーカーは製品化を始めている。500グラムにかかるコストは4元7角(約70.48円)以下で、通常のディーゼルオイルと変わらず、生産規模が拡大されれば、より低いコストでできる。河北省では今年3万トンのバイオディーゼルオイルを市場に売り出した企業もある。
▽バイオディーゼルオイルとは
油のとれる農作物、林木や果実、水生植物などの油脂や廃食油などを原料として製造される液体燃料で、石油ディーゼル燃料の優良な代替品。
「人民網日本語版」2006年11月22日