西周(前11世紀—前771年)から春秋時代(前770年—前476年)までのものと見られる三つの古い城の遺跡が、このほど甘粛省礼県で発見され、これは中国の秦前期文化の歴史のナゾを解明することに重要な手がかりとなるものである。これは、このほど行われた甘粛省の早期秦文化考古学調査成果報告会によるものである。
この三つの古い城の遺跡は、それぞれ礼県周辺の西山、大堡子山と山坪にある。西山の城の遺跡は、面積が約10万平方メートルで、西周から東周時代の秦の人たちの中心的な集落と見られている。大堡子山の城の遺跡は、面積が約25万平方メートルで、秦の早い時期における重要な都市と見られている。
大堡子山遺跡の近くでは、よく保存された春秋初期の青銅の編鐘が発見された。
この3年間に、秦前期文化考古学調査チームは、礼県の西漢水とその主な支流の牛頭川流域で全面的な調査を行い、この3カ所の遺跡も含めて、さまざまな遺跡を98カ所も発見した。
そのほか、甘粛省張家川回族自治県では、スケールの大きな戦国期の墓が発見された。精緻な漆絵と金、銀の装飾をほどこされた副葬品の車10台、そして、大量の金、銀、銅、陶などの副葬品や動物の骨が発見された。
写真:甘粛省礼県大堡子山の発掘現場で出土した青銅の編鐘
「チャイナネット」2006年11月23日