科学技術部によると、中国は近年、原子力エネルギー、風力発電、太陽光エネルギー、バイオマスエネルギー、水素エネルギーなど多くの分野で科学技術による国際協力を展開し、イタリア、ロシア、オランダ、アメリカ、カナダなどとともに人類社会が直面しているエネルギー問題の解決に取り組んでいる。
水素エネルギーにおいては、イタリアとの協力がスムーズに行われ、特に貯蔵技術についての研究は喜ばしい成果を収めている。中国側科学者はこれに関する52の論文を発表し、21の特許を出願している。イタリアとの協力の実施により、中国の水素エネルギー発展に対するそのほかの投資をも促すことになっている。
原子力エネルギーにおいては、ロシア側との関係合意に従って次世代の原子力エネルギーシステムの構築に協力し、ロシア側が肝じんな設備と部品を提供している。熱効率65メガワットの「中国実験原子炉」が2009年6月に臨界に達し、2010年6月にテスト発電すると予定。
風力発電においては、ドイツ側と協力し、0.13万キロワットの風力発電ユニットのタービン翼の開発に成功し、この設備の輸入品依存の状況を変えている。現在、中国はオランダの会社と協力して0.2万キロワット発電ユニットのタービン翼の開発製造に取り組んでいる。
このほか、中国は国際熱核融合実験炉(ITER)計画の実施に参加し、出資総額の10%を受け持ち、約20項目の技術課題の研究を担っている。中国はまたアメリカの未来の発電計画に興味を示している。科学技術部の徐冠華部長は、中国側はアメリカの発起した未来発電計画政府指導委員会への参加をめぐって、アメリカと交渉をおこなっており、一日も早く合意に達し、取り決めに調印することを期待している、と語った。
「チャイナネット」2006/12/05