中国の専門家は、中国にリニアモーターカーの広範な敷設の可能性を認めている。経済発展のレベルは地域により異なるため、経済力から見て、リニア路線の敷設も3段階に分けることができる。新華社のウェブサイト「新華網」が報じた。
貴陽でこのほど開催された全国総合交通発展座談会で、北京交通大学軌道交通の制御と安全・国家重点実験室の毛保華教授らは、リニア路線の敷設を次の3段階に分けた。
第1段階:上海―南京、上海―杭州、北京―天津、広州―深セン―香港の各路線。これらの路線には、良好な需要基盤がある。しかも現在の交通システムでは、需要に対応しきれない。
第2段階:成都―重慶、鄭州―武漢、焦作―済南、瀋陽―大連の各路線。これらの地方政府の経済力はやや劣るため、リニア技術の成熟度が高まり、建設・運営コストがさらに下がってから敷設を考慮すればよい。
第3段階:第1・第2段階を基礎に、北京―広州、北京―上海の2大路線を含む、中長距離路線の延長を検討する。リニア技術によって大都市間の距離を大幅に縮め、都市間の移動性を改善し、公共交通サービスの質と水準を高める。
国家発展改革委員会の担当者は「過去30~40年で、リニア技術は車両性能や運行制御の面で多くの難題を解決したが、1キロ1億元に上る建設コストが、この新型輸送技術の普及を難しくしている。建設費は高いが、技術の進歩、コストの低下、各地の経済発展にともない、やはり中国にはニア路線を広範に敷設できる余地がある」と指摘した。
「人民網日本語版」2006年12月5日