中国外交学院の呉建民院長(中国国際関係学会常務副会長)は5日、今年の中国外交の4大成果として、次の点を挙げた。
▽大国との関係が安定して発展した。中米「戦略経済対話」のスタートが、両国関係の増進に果たす役割は小さくない。中日関係は転換期を迎えた。安倍首相の訪中は中日関係の新たなスタートを意味する。中国と欧州連合(EU)、ロシア、インドなどの大国との関係も発展を続けた。
▽周辺国との善隣友好関係が引き続き発展した。上海協力機構(SCO)の首脳会議と「中国・ASEAN対話関係構築15周年記念サミット」が相次いで開催され、中国と周辺国との関係に新たな進展があった。
▽発展途上国との関係がさらに強化された。この方面で今年最も注目されたのは、先月開催された「中国・アフリカ協力フォーラム」の北京サミットだ。中国・アフリカ関係の発展は中国とアフリカだけでなく、世界の利益にも合致する。
▽多国間外交が日に日に活発化した。世界保健機関(WHO)の事務局長に陳馮富珍氏が高得票で当選したことは、中国の多国間外交の成果を集中的に体現するものだ。
呉院長はさらに「胡錦濤国家主席が昨年9月に『調和世界』の構築という理念を打ち出したことは、中国外交が新たな段階に入ったことを示すものだ。この理念は今年の中国外交の指導思想であり、今後の努力目標でもある」と指摘した。中国新聞社が報じた。
「人民網日本語版」2006年12月6日