中国誌「環球」は「『膠着を打開し再び曙光がきざす中日関係』――王毅駐日大使に聞く」との署名記事を16日号に掲載する。
環球:安倍首相の訪中の成果をどう評価するか。
王毅:今年10月8日、安倍首相は就任後2週間も経たずに訪中を決断し、戦後60数年間で初の、中国を最初の訪問国に選んだ首相となった。訪中で安倍首相は、胡錦濤国家主席、呉邦国委員長、温家宝総理と、中日関係や共通関心事について踏み込んで意見を交換し、一連の重要な共通認識に至った。この訪中は両国間の政治的膠着を打破し、両国関係に希望の窓を押し開き、両国関係の改善と発展に向けて重要な一歩を踏み出すものとなった。これによる中日関係の主な進展として、次の点が挙げられる。
▽両国首脳の正常な交流を回復し、相互信頼の再建プロセスを開始させた。胡主席はAPEC会期にハノイで、再び安倍首相と会見した。両国はハイレベル相互訪問を来年実現することについても、基本的な共通認識に至った。
▽両国関係発展の全体的な方向を明確化した。双方は中日共同声明など3件の政治文書の原則に従い、「歴史を鑑(かがみ)として未来に向かう」精神を堅持し、戦略的互恵関係構築の方向を明確化することによって、胡主席が打ち出した「平和共存、世々代々の友好、互恵協力、共同発展」の目標を実現することで合意した。この4つの要素は互いに作用し、1つの全体を形成し、両国関係の長期的な青写真と戦略的な枠組を描き出すものだ。
▽今後の2国間・多国間協力の主要分野を確定した。双方は省エネ・環境保護・通信・エネルギー・金融・ハイテク分野における協力の強化、文化・青少年交流の強化、朝鮮半島問題など地域・国際問題における調整と協力の強化で合意した。
「人民網日本語版」2006年12月12日