外交部の定例会見で14日、秦剛報道官が質問に答えた。
――南アフリカのムベキ大統領が、「もしアフリカがずっと中国への原材料供給地、中国からの製品輸入地であるなら、中国とアフリカの関係は『植民地関係』になる危険がある」と話したとの報道があった。中国は、アフリカの生産能力の拡大をどう支援していくのか。
南アフリカ人民はかつて長きにわたり、植民地主義の苦しみをいやというほど受け、何が植民地主義で、誰が植民地主義者かを最も理解している。中国人民は南アフリカ人民と似た境遇を持ち、かつて植民地主義による侵略と略奪を受けたことがある。中国と、南アフリカを含むアフリカ諸国は、かつて国家独立と民族解放の運動において互いに同情し、互いに支持してきた。グローバル化が急速に進む今日、中国と、南アフリカを含むアフリカの人民は、平和を守り、発展を実現するという共通の課題を抱えている。過去であれ、今日であれ、将来であれ、似通った歴史的境遇と共通の追求が、中国とアフリカの人民を密接に結びつけている。
アフリカには資源面で強みがあり、中国との協力は、その資源面の強みを発展の強みに変えるうえでプラスとなる。中国と、南アフリカを含むアフリカ諸国の協力は互恵互利であり、ウィンウィンの実現を目的としている。
わたしは、あなたが引用したムベキ大統領の発言の前後の文脈はわからないが、わたしが自分の耳で聞いたムベキ大統領の発言を紹介することはできる。ムベキ大統領は「南アフリカは中国との協議・協力を強化するとともに、中国とアフリカの協力は双方の利益にとっても、世界にとってもプラスであると、共に世界に表明することを希望している」と述べた。また「中国はアフリカの信頼できる友人だ」とも述べた。南アフリカは、植民地統治に反対し、民族解放を目指す南アフリカ人民の運動における、中国の支持を忘れることはない。南アフリカは中国を、平和を守り、発展を促進する戦略的パートナーと見ている。中国の対アフリカ関係の発展が、南アフリカとアフリカの利益を損なうとは考えていない。南アフリカは、中国の対アフリカ政策を支持し、アフリカ経済の発展促進と、アフリカの貧困の削減における中国の努力を称賛している。
先日開催された「中国・アフリカ協力フォーラム」北京サミットほど、中国と、南アフリカを含むアフリカ諸国の、互恵協力の発展への強い願望を体現したものはない。中国と南アフリカの戦略的パートナーシップの内容と、その深化に向けた協力綱要に目を通し、北京サミットで発表された宣言を再読してみるといい。アフリカの発展を支持し、アフリカとの協力を促進するために胡錦濤主席が発表した8項目の主張を注意深く研究してみるといい。そのどこから、中国がアフリカに対して植民地主義を実施していると読み取ることができるのか。
現在の世界の一部の人々、一部の国々は、中国とアフリカの関係発展をなぜ心配するのか。わたしは彼らがどんな心理状態で、どんな動機があるのかわからない。ただわたしが彼らに対して言えるのは、時代は変わった、時代の潮流は変わった、いかなる勢力にも、中国とアフリカが団結と協力を強化することを阻止するすべはない――ということだ。中国とアフリカの関係を挑発する、いかなる言論も、アフリカの人民に歓迎されることはないだろう。
「人民網日本語版」2006年12月15日