一 西安――華清池――秦の始皇帝陵――秦兵馬俑博物館
華清池、秦の始皇帝陵、秦兵馬俑博物館はいずれも、西安の東の臨潼県にあり、毎日、観光バスが出ている。発車地点は西安駅前広場。ほかに南門外の長距離バス発着場から、61番または68番のバスで行くこともできる。このコースをとる観光客は非常に多く、全行程37.5キロ、所要時間は1日である。
最初の地・華清池は驪山の北麓にあり、臨潼県城のすぐ近くで、西安から30キロ、50分の行程である。西安駅前広場を出ると、解放路、東五路をとおり、滻橋・灞橋を経て、まっすぐ東に向かう。華清池の見どころとしては、九竜湯、飛霜殿、楊妃池、湯元、飛虹橋、望河亭、のろし台、長生殿跡などがある。温泉は、外国人も利用することができる。
2番目の秦の始皇帝陵は、道路の南側にあり、華清池とは6キロ離れている。
3番目の秦兵馬俑博物館は、秦の始皇帝陵の東、1.5キロの地にあり、見どころとしては、一号坑発掘現場、兵馬俑陳列室、銅馬車展覧室、映画室、複製品・記念品販売部がある。映画室では、1時間の記録映画『秦俑』を連続上映している。館内には写真部もあり、原寸大の複製馬俑と記念写真をとることもできる。
二 西安――昭陵――乾陵
前記のコースとは反対に、西へ行くコースで、全行程130キロの丸1日のコースである。市内から玉祥門を出て、三橋鎮、澧河、渭河、咸陽市を通過して、まず昭陵に、それから乾陵に行く。
昭陵は西安の西北の礼泉県にあり、西安から70キロである。見どころとしては、碑林、文物展覧室がある。展覧室では、昭陵の陪葬墓から出土した唐三彩、壁画などの貴重な文物が展示されている。
乾陵も西安の西北にあり、昭陵とは45キロ離れたところにある。見どころとしては、無字碑、七節碑、六十一王賓像、石人石獣、永泰公主墓室、文物展覧室、唐の高宗と武則天の合葬墓の外囲りがあり、売店、外国人用レストランも併設されている。
三 西安――茂陵――楊貴妃の墓
茂陵と楊貴妃の墓は、西安の西の興平県にあり、茂陵は西安から45キロ、楊貴妃の墓は茂陵から25キロのところにある。西安から、玉祥門を出て、三橋鎮、澧河、渭河、咸陽市をぬけ、まず茂陵に行き、それから楊貴妃の墓に行く。
茂陵での見どころは、漢の武帝陵の外囲り、霍去病の墓、大型の石像、茂陵附近から出土した貴重な文物などである。
楊貴妃の墓での見どころは、墓のほかに、歴代の有名な人がここに来て書いた題辞などがある。
四 西安――咸陽市博物館――乾陵――乾県美術工芸工場
これも評判の観光コースで、全行程90キロの一日コースである。
最初に見学する咸陽博物館は、咸陽市内にあり、西安から約30キロである。西安市内の尚徳路から出る咸陽行きの定期バスでも行ける。三橋鎮、渭河を通り、渭河大橋を通るとすぐである。ここの見どころとしては、秦漢陳列室と漢兵馬俑陳列室がある。前者には、咸陽で出土した秦・漢の貴重な文物が、後者には、やはり当地で出土した「三千兵馬」といわれる漢代の兵馬俑がそれぞれ陳列されている。なお、売店も併設されており、出土文物の複製品と観光みやげが売られている。
咸陽市から乾県行きの長距離バスで、西安―蘭州自動車道に沿って礼泉県をすぎると乾陵に着く。
乾陵から西安に戻る途中、乾県県城内の美術工芸工場に寄るのもよい。ここでは、唐三彩と唐壁画の複製品の製作過程を見学することができる。売店もあり、この工場の複製品、地元の手織り木綿布、刺しゅう、工芸品などを売っている。また、外国人用レストランでは、地元の料理を味わうことができる。
五 西安――華山
華山は西安の東、120キロの華陰県内にある。
華山の見どころとしては、玉泉院、青柯坪、百尺峡、老君犁溝、蒼山嶺、金鎖関、煉丹炉、仙掌、仰天池、博台、南天門などで、頂上附近に旅館と茶屋がある。
六 市内の観光地
鐘楼 市の中心部にある。1番または2番のトロリーバスで鐘楼に着き、上に登ると市内を一望に見わたすことができる。
鼓楼 鼓楼街にある。1番トロリーバスで竹笆市に着き、上に登ると、市内を一望にのぞむことができる。2階には、西安文物商店営業部がある。
大雁塔 市内から4キロ離れた和平門外の雁塔路にある。5番バスで大雁塔
に着き、塔に登り、大殿と二殿を参観できる。大雁塔歴史展示室もあり、唐代の服装で記念写真をとることもできる。
小雁塔 市内から3キロ離れた南門外の友誼西路にある。3番バスで南梢門で下車し、友誼西路を西に向かって5分間歩くと着く。見どころとしては小雁塔と薦福寺がある。
半坡 滻河の東、市から7キロのところにある。5番トロリーバスまたは11番バスで半坡村で下車し、南へ5分間歩くと着く。見どころとしては、半坡遺跡全体をドームでおおった遺跡ホール、竈の跡、出土文物陳列室がある。
省博物館と碑林 市内の三学街にある。14番バスで博物館に着く。見どころとしては、歴代の名碑、石刻芸術室、周・秦・漢の歴史陳列室、唐代の景雲銅鐘などがある。
化覚巻清真寺 鼓楼の西北偶の化覚巻内にある。1番トロリーバスで竹笆市で下車し、鼓楼街を北に向かって10分間歩くと着く。ここでは、礼拝殿、敕修殿、省心楼、鳳凰亭などの古建築やアラビヤ語で彫られた月碑、コーランの手写本、メッカ地図などの古文書を見学し、イスラム寺院のムードを味わうことができる。寺内には、売店もあり、各種の複製品と観光みやげを売っている。
八路軍西安弁事処記念館 市内の七賢荘にある。3、4、5番トロリーバスまたは10番バスで北新街で下車し、后宰門に沿って北行約10間で着く。見どころとしては、当時の事務室、応接室、地下室、朱徳、周恩来、葉剣英、ケ小平の居室、ベチェーンの居室、当時使用していた自動車やトランシーバー、貴重な写真などがある。
興慶宮公園 市の東郊外の咸寧路、西安交通大学の向こう側にある。大差市から7番バスで公園に着く。見どころとしては、沈香亭、長慶軒、七曲橋、縛竜堂、勤政務本楼跡、阿倍仲麻呂記念碑などがある。興慶湖上の舟遊びもできる。園内には、茶館、レストラン、写真館などもある。
動物園 市の東郊外の金花北路にある。10番バスで動物園に着く。園内には、サルの山、パンダ館、ライオンと虎の山、金魚館、クジャク館、キンシザル館、チンパンジー館、鳴鳥館、夜行性動物館、動物科学普及館などがある。
2001年4月19日