中国の国有企業の改革は20世紀80年代初期からスタートした。1984年7月に中国で最初の株式有限公司――北京天橋百貨株式有限公司が発足した。当時、人びとは中国における株式有限公司の設立に好奇心に満ちた目を向けていたが、その後、全国で株式制工業企業が次々と設立され、2000年末には、1万8301社に達した。これは中国における国有企業改革の縮図といえよう。
20世紀90年代に入ると、国有企業は80年代の改革を踏まえて、メカニズムの転換を目指して、行政と企業の分離、管理制度の改革、生産構造の調整を行い、大きな成果をあげた。
1993年11月に開かれた中国共産党の14期三中総は国有企業における現代企業制度を確立する方針を打ち出した。これは、国有企業の改革が新しい段階に入ったことを示すものである。1994年に国務院は百の国有大中型企業を指定して現代企業制度の試行をおこなった。1996年には、現代企業制度の試行は全国の31の省・自治区・直轄市の2343の国有企業に広げられた。試行企業のうち、71%が董事会、63%が監事会、33%が株主会を設け、会社法人による管理体制が一応形成された。
2000年になると、大中型基幹国有企業のほとんどで現代企業制度を一応確立された。国務院が指定したものや各省・自治区・直轄市が選定した現代企業制度試行企業は合わせて2700社に達し、そのほとんどが株式制の改革を実施した。当時、国家統計局が2473の企業を対象に、アンケート調査を行ったが、そのうちの81.5%(2016社)は株式制企業となった。株式制実施企業のうち、82.2%の企業が株主会、95.1%の企業が董事会、84.5%の企業が監事会を設け、会社法人による管理体制がいちだんと確立された。
90年代、とりわけ第9次五カ年計画(1995−2000年)期に、政府は、経済の配置の戦略的調整、国有企業に対する再編をおこなった。資産の再編、株式制の実施、企業の技術改造、合併、連合を通じて、数多くの地域、業種にまたがる大企業および企業グループがつくられた。中国石油化学工業公司と中国石油天然ガス(グループ)公司(両社の総資産は4000億元以上)はいずれも1998年に企業の再編を通じて設立された代表的な大型国有企業である。
政府はまた、企業の経営、管理などの面の改革を行い、企業のためにゆとりのある生産・経営環境をつくり出した。その結果、国有企業の改革はスムーズに進められ、生産も大きな発展をとげた。
「チャイナネット」 2002年10月23日
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