刀玉琴さんは1980年に雲南省公安学校を卒業。その後、徳宏ダイ族・チンプオ族自治州潞西市公安局の刑事警備大隊で鑑識の仕事に従事して以来、20数年になる。1995年に指紋の管理担当者となり、その後、指紋鑑識家の資格を正式に取得。公安関係で屈指のダイ族の鑑識家だ。
指紋鑑識の仕事では技術や専門知識、経験、細心さ、責任感、その1つも欠けていてはならない。事件が発生すると、雷の鳴る雨のなかであろうと、野獣が出没する荒野であろうと、必ず技術者と真っ先に現場に駆けつける。指紋を発見すると、昼に夜を継いだ“戦闘”が始まる。現場で取った指紋を警察にある膨大な資料と照合し、同じ指紋が見つかれば、事件は真相解明に向け一歩前進する。この13年来、彼女が事件解決にかかわったのは1700件余り、自ら鑑識した現場は約570ヵ所、指紋の数は1万を超す。
2001年5月12日、潞西市で5人が死亡、1人が負傷する手口の極めて残忍な強盗殺人事件が発生。これまでなかった凶悪な殺人事件は、徳宏ダイ族・チンプオ族自治州全体を震撼させた。公安局は直ちに捜査に乗り出し、刀玉琴さんも現場での鑑識、物証の発見を主導。彼女にとっても、仕事を始めて以来最悪の事件だった。仔細に鑑識を行い、科学技術を駆使して有力な物証を取得し、24時間以内に3人の容疑者が逮捕された。
公安部は1995年、刀玉琴さんに「全国優秀警察」の称号を授与、1999年には雲南省政府から「全省先進工作者」の称号が与えられた。「実際、この栄誉はみんなのものです。多くの方々の支援がなければ、今日のような業績は上げられなかったでしょう」。第16回党大会の代表に選ばれた刀玉琴さんの言葉だ。
「チャイナネット」2002/11/09
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