上海市にある東方商厦の宝飾売り場。目を奪われるほどの宝石すべてが、彼女のために輝きを放っているかのようだ。馬海燕さんは、今年31歳。東方商厦でも普通の従業員とは違う。上海市で唯一、高級宝石鑑定士の資格を持つ。また全国の労働模範、全国の先進的女性従業員。彼女は上海のサービス業界15万人の従業員を代表して第16回党大会に出席した。宝石のような彼女の品性が顧客の信頼を獲得したのだ。
馬海燕さんが東方商厦の宝飾売り場で働くようになったのは、10年前。ごく普通の従業員だった。宝飾の販売は高い専門性と、ハイレベルの技術が要求される仕事。当初、高校を出たばかりの彼女には、レストランで2年働いた経験しかなかった。その後、眩いほどの宝飾に魅せられた彼女、輝く宝石の秘密を模索するようになり、学習と研究を重ね、宝飾を鑑定・識別する一流の技法を磨いていった。
1997年、馬海燕さんは全国最年少で宝石・玉石鑑定士の試験に挑戦。彼女にとって、精神的圧力は格別だった。他の受験生には大学以上の学歴、また5年以上の仕事の経験があったからだ。そうした圧力を跳ね返して、彼女は優秀な成績で試験を突破、鑑定士の資格を取得した。1998年には、ベルギーで開かれた宝石鑑定養成コースに参加してさらに腕を磨き、国際公認されているHRD資格を手にした。
「宝石って、恒久の価値を追求するが、私って、永遠の友人を追求するのですね」。馬海燕さんの宝石への気持ちがよく分かる。
「チャイナネット」2002/11/09
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