小康


2000年末までに実現するとした人々の生活レベルで、やや余裕のある状態を指す。故ケ小平氏が1979年に初めて提唱した。国家統計局では計画の実現に向け、国家発展計画委員会、農業部とともに小康に関する具体的研究を開始。小康のレベルを測る基準については、1990年代中ごろに、全国人民の統一基準を設定するとともに、農村住民、都市住民に分けてそれぞれ指標を作成した。

全国人民の統一基準では、全国人民の小康レベルを(1)経済発展(2)物質水準(3)国民素質(4)精神生活(5)生活環境――の5項目から総合的に測定。経済発展は一人当たりの国内総生産(GDP)を基準に算出、物質水準は(1)都市住民一人当たりの可処分所得(2)農村住民一人当たりの純収入(3)都市住民一人当たりの住宅面積(4)農村住民一人当たりの鉄鋼・レンガ・木造住宅の面積(5)一人当たりのタンパク質摂取量(6)都市住民一人当たりの舗装道路面積(7)公共道路のある行政村の割合(8)エンゲル係数――の8指標が基準となり、国民素質は(1)成人識字率(2)平均寿命(3)乳児死亡率――の3指標、精神生活は(1)教育・娯楽支出の割合(2)テレビ普及率――の2指標、生活環境は(1)森林被覆率(2)基本的衛生環境を満たした県の割合――の2指標がそれぞれ基準となっている。

都市住民の基準は、経済水準、物質水準、国民素質、精神生活、生活環境、社会保障の5項目12指標、農村住民の基準は、平均収入、物質水準、国民素質、精神生活、生活環境、社会保障・安全の6項目16指標からそれぞれ算出される。

国家統計局小康研究課題グループが2000年に全国人民の統一基準で算出したところ、全国平均は小康の初期段階に達し、全人口の4分の3が小康レベルにあることが分かった。

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