江沢民総書記は第16回中国共産党大会で行った政治報告の中で「国内総生産(GDP)を2020年までに2000年の4倍にする」と述べた。この「4倍」について、国家統計局経済核算司の許憲春司長(高級統計師)が解説を行った。
許司長によると、中国は「GDP4倍」という目標のもと、2020年までにGDPを35兆元に引き上げることを目指す(2000年の物価により計算)。また今後20年間、GDP成長率が7.18%を保つようにする。
歴史的経験に照らせば、日本および新興発展国・地域(韓国、台湾、香港、シンガポール)では経済の高度成長期が約20年続いたが、その後一つの例外もなく、減速期を迎えている。中国経済はこれまでの20数年間、成長率9%を維持する高度成長を遂げたが、やはり同じように減速期を迎えるのだろうか。
許司長は「中国では、都市と農村の間、東部地域と西部地域の間の発展レベルに大きな差がみられる。都市化のレベルは低く、人口全体に占める農村人口の割合がとても高い。人口も多く、一人当たりのGDPはまだまだ低い。これらは中国が直面する深刻な問題であるが、今後の経済発展の可能性はこうしたマイナス面にこそあるともいえる」と述べる。
また許司長は「20数年にわたる改革開放を経て、中国には相当な物的基礎が備わった。中国には広大な市場と、巨大な需要が潜在しており、発展の可能性は世界貿易機関(WTO)加盟後にますます高まっている。また改革の進展と深化が、経済発展を力強くけん引していくことが予測される。こうした要素により、中国経済は高い成長速度を維持して、GDP4倍という目標を達成できるものと確信する」と語った。
「人民網日本語版」より2002年11月11日
|