いま北京で開催中の16回共産党大会のプレスセンターは、13日記者会見を開き、席上、対外経済貿易協力部部長石広生氏が中国の貿易状況を紹介し「中国貿易は改革の中で飛躍的発展を見せており、中国は今後、貿易大国から貿易強国への転換実現に努めていく」との中国政府の姿勢を表明した。
石広生氏はまず、「これまでの13年は、中国貿易が最も速く最も立派に発展した時期であり、中国はすでに貿易強国になりつつある」と述べた。
去年、中国の貿易総額は1989年の4.6倍に相当する5098億ドルに達しており、この13年来、中国の貿易額は毎年13.6%の割合で伸び、これは同期の世界貿易の6.1%の伸び率を大きく上回り、世界では1989年の15位から2001年には6位に上がっている。
江沢民氏は16回党大会での報告で20世紀最初の20年にいくらかゆとりのある社会を全面的に築き上げるという目標を打ち出したが、石広生氏はこれについての記者の質問に答え、「対外貿易は国民経済の重要な構成部分であり、この目標実現のため努力することは当然である」とのべたあと、中国の貿易額をいまの4倍にするというのが我々の目標である。簡単にいうと、これは2000年の4743億ドルという貿易額を2020年には4倍の2兆ドルにしていくことでこの数字はいまの世界最大の貿易国のもつ数字であり、我々はこの目標実現のため努力し、中国を貿易大国にしていくだけでなく貿易強国にしていかなければならない」と述べた。
また外資導入について石広生氏は、この13年来、中国の外資実際利用額は合わせて4000億ドルに達したと紹介した。
また、WTO加盟後この10ヶ月の状況について石広生氏は、「WTOへの加盟により、中国の対外開放は一層うながされた」とした上で、「中国は責任をもつ国であり、WTOへ加盟したその日に、中国はWTOの関連規定を遵守し、中国の確約を守っていくと発表し、これら関連規定と中国の確約を真剣に守ってきた。つまり先ず我々は市場を開放し、輸入税を引き下げた。そしてサービス貿易に関する法律と法規を制定し、関連条件を揃えた海外企業の中国への進出を許可したほか、2300もの法律法規に修正を加えた。中国政府はその確約を履行する能力をもち、世界貿易で重要かつ積極的役割を果たしていくだろう」と語った。
石広生氏は更に、中国の発展は多国にとって脅威になるかどうかと言う記者の質問に答え、「中国の発展は周辺国家にとってチャンスであり、脅威とはならない」と表明したあと、「中国の迅速な発展は、この地区の発展と市場開拓にとってチャンスとなる。中国の発展が早ければ、そのチャンスは大きくなる。今年の1月から10月までに中国のASEANからの輸入額は去年同時より27%増えており、今後5年中国の輸入額は人民元で1億5000万元から2億元増えるだろう。このような状況は、周辺諸国に中国への進出チャンスを与えたことになる」と述べた。
石広生氏は最後に、「経済のグローバル化が進む今日、如何なる国も市場競争から逃れることはできず、各国は積極的措置を講じ、競争を協力に変えていくべきだ」と強調した。
CRIより2002年11月14日
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