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児童教育
幼児教育

 幼児教育は中国教育事業の構成部分でもあり、社会公衆福祉事業でもある。中国幼児教育は「保育と教育を結合させて、幼児心身の健康的発達を促進する」という方針を堅持し、中国民族資質向上のための基礎を定めると同時に、父母が安心して仕事に専念できる環境づくりにも努力している。

 中国幼児教育機構は託児所、幼稚園、学齢前児童班からなっている。一般的に言えば3歳以下の幼児が託児所に入り、3歳以上の児童が幼稚園に入るのである。学齢前児童は学齢前1年(あるいは2年)の児童に対して就学前の教育を行う機構で、普通は小学校に付属していて、中国の農村においては都市よりも普及している。都市の託児所と幼稚園のほとんどは全日制で、寄宿制のものは数少ない。農村の託児所、幼稚園の大部分は全日制であるが半日制のものもある。大・中都市では幼児のほとんどが就学前の教育を受けている。

 中国の教育機構は公営、民営、個人経営の3種類にわかれている。公営託児所と幼稚園には2種類ある。1つは都市と県都の教育・衛生部門が開設する幼稚園と託児所、その経費は政府の教育・衛生事業費から負担するため、教員の素質がより高く、施設もそろっていて、模範となる働きを持っている。もう1つは企業、事業、機関、団体などが開設するもので、当該部門職員の子供の幼稚園・託児所保育に便宜をはかるのはその主な目的であるが、付近の人々にも開放されている。全国総数の70%くらいを占めている集団所属の幼稚園・託児所は城鎮街道(都会と田舎の町の居住区住民組織)が住民の需要に応じて開設したもので、その経費は主に主催部門が調達する。政府と関係部門が業務、教員の養成訓練、資金、設備などの面において指導や扶助を与えている。城郷住民個人が開設している幼稚園や託児所は幼児教育機構の1種の補完的な形式である。

 各種類の幼児教育機関は国家教育委員会、衛生部の公布した『幼稚園工作規則』、『幼稚園管理条例』、『託児所・幼稚園衛生保健制度』に従って活動を展開し、合理てきに幼児の食事栄養、身体鍛錬、衛生保健を按配し、幼児の良好な行為習慣と独自で生活する能力の養成に力を入れている。

小学校教育

 中国政府は小学校教育の普及を非常に重視している。1986年4月、第6期全国人民代表大会第4回会議において『義務教育法』だ採択され、各地は経済、社会、文化教育発展の現状により段階的、計画的に9年制義務教育を実現させなければならないと規定している。近年来、各地がその土地の事情に適合した柔軟多様な形式で学校を創立、運営しているため、さらに多くの学齢児童に学習の機会を与えている。大都市と一部の経済発達地区においては中学校教育の普及が基本的に実現している。

 「徳育、知育、体育が全面的に発達した建設者と後継者を養成する」という教育方針に基づいて、国家教育委員会が小・中学生に対する愛国主義、集団主義A社会主義の思想教育、中国近代史、現代史と国情教育を強化している。知育の面では進学率だけを求める傾向を克服し、学生が文化知識の勉強に力を入れることを指導すると同時に、その知能開発、能力養成を重視している。体育面においては小・中学生体育鍛錬合格標準が公布され、週間体育鍛錬時間が規定されている。各種の体育競技により小・中学生の体位を強化し、体育面において将来性のある子供を選び出して養成している。

校外教育

 中国は学校教育と校外教育を同時に進行させることを提唱している。Z外教育は日ましに全社会の重視と支持を受けつつある。子供たちは授業の余暇を利用して、読書、体育、音楽、舞踏、演劇、科学製作などのグループ活動を行なっているほか、できるだけの公益労働や社会活動にも参加している。

中国校外教育の場所と施設は迅速な発展を見せている。全国において、現在県クラス以上の少年宮、少年児童活動センターなど校外教育場所は1000余カ所、大中都会にあるさまざまな少年児童校外活動場所は1カ所以上あり、専門スタッフがその活動を指導している。市街区少年宮研究会、少年児童活動センター研究会、農村校外教育研究会、企業青少年宮研究会、少年児童コンピューター教育研究会など一部の専門的、産業的校外教育研究会もつぎつぎに創立されている。

家庭教育

 家庭は児童教育にとってとても重要な存在である。80年代以降、一人っ子家庭の増加につれて政府と社会は家庭教育の研究と宣伝をさらに重視し、新聞、ラジオ、テレビ、などを利用して家庭教育知識の普及に力を入れている。中華全国婦人連合会は家庭教育活動を管理する専門機構を設立し、中華全国家庭教育学会は専門的に家庭教育理論を研究すると同時にその実行活動を指導している。

保護者学校は家庭教育科学知識を普及する重要な形式の一つである。現在全国で各種類の保護者学校が25万校ある。全国においてはテレビ保護者学校をも開設している。保護者学校では保護者を主として各年齢の少年児童の生理、心理的特徴を講義し、子供を指導して良好な行為習慣を養成させ、智能を開発し、健康な身体と精神を鍛錬する正しい方法を紹介している。

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