栄仕星氏は現在、中央民族大学の学長を務めながら、博士課程の学生を指導している。今回、新しい全国政治協商会議の委員に。会議の開催前、栄氏にインタビューした。
記者:栄学長は、少数民族の1人として会議に出席しますが、どんな感想をお持ちですか?
栄学長:少数民族の委員として会議に出られることを非常に喜び、また光栄、栄誉に思っています。同時に、大きな責任も感じています。政治協商会議の委員の1人として、党中央や国務院、会議に社会状況や民意を示し、大衆の声と願いを反映させ、広範囲な大衆、特に少数民族の利益を代表する責任があるからです。また中央民族大学の学長として、民族の高等教育の発展をさらに推し進めて、民族地区の経済発展のために知的サポートと人材を提供する責任があります。今回の会議は団結した大会となり、多くの大衆が関心を持つ実際的な問題を解決できると確信しています。大会が成功するよう祈っています。
記者:会議で提案する議案の内容を教えてくださいますか?
栄学長:『民族学院13校の発展の歩みを加速することに関する提言』を議案として提出するつもりです。(1)民族学院が経済発展で発揮する重要な役割(2)現在の民族学院に存在する問題と困難――が中心的な問題となります。(2)については主に、投入する経費が少ない、貧しい学生が多いということです。中央民族大学を例にすると、貧しい学生は学生総数の約40%を占めており、資金援助を必要とする学生が大勢います。また民族学院は資金を集める能力がなく、財源は厳しい状況にあります。ですから、(1)民族学院の高等教育における地位を向上させ、学院を大学に昇格させることが必要である(2)学生から徴収する授業料の定額を引き上げ、本科生は1人8000元から1万元、修士は1万元から1万2000元、博士は1万2000元から1万5000元にして、運営資金不足を解消する――を提言するつもりです。
記者:この数年の民族高等教育の発展は、どんな状況なのでしょうか。
栄学長:改革開放以来、党中央と国務院が関心を寄せる中、民族教育は大きな発展を遂げました。それは規模が拡大したこと、学科の整備が強化されたこと、教官の質のレベルが向上したことに見られますが、教育の国際化という面ではまだ遅れており、引き続き努力していくことにしています。第16回党大会では「西部大開発、いくらかゆとりのある社会の全面的な建設、重点は西部にあり、難点も西部にある」ことが提起されましたが、私たちも「カギは資質にあり、基礎は教育にある」ことを加えるべきだと考えています。民族学院として、西部地区のために資質の高い数多くの労働者、一部精鋭を育成することが、私たちが果たすべき責任です。
記者:全国人民代表大会、全国政治協商会議は民族教育にどのような役割を果たすと考えていますか?
栄学長:しばらく前、国務院は「全国民族教育工作会議」を開催し、李嵐清副総理と陳至立部長が、民族の高等教育を非常に重視するとの重要な演説を行いました。今回の政協会議でも教育界は別扱いになっており、教育の重要な位置が見て取れます。わが国は今、「教育振興行動計画」を実施中で、教育への資金投入も伸び続けています。教育は国民経済の発展の中で基礎的な役割、先導的な役割をさらに果たしていくでしょう。
責任、これが栄学長がインタビューで繰り返し強調した重要な点だ。また、栄学長が千秋一日のごとく民族教育事業に心血を注いできた事実を如実に示すものでもある。栄仕星委員のような民族教育を推進する人がいれば、民族教育やすべての教育事業の明日はさらに麗しいものになるだろう。
「チャイナネット」2003年3月4日
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