間もなく任期が切れる李鵬委員長は、3月10日第9期全人代の活動報告を行った。この報告によると、第9期全人代の任期中、全人代及びその常設機関である常務委員会は立法、監督などの面で大きな進展を遂げ、中国の根本的政治制度として、人民代表大会制度は絶えず整備されている。
1期5年の人民代表大会及び常務委員会は今回の会議で指導層が交替をする。李鵬委員長が新しい全人代代表に活動報告を行った際、常務委員会が5年来、立法の面で収めた成果を強調した。李鵬委員長は「常務委員会は立法を強化し、その質を高めることを主要任務として、合わせて124件の法律、法律解釈及び法律関連問題の決定草案を審議した。これまでの数期の活動の基礎の上に、絶えず努力した結果、憲法を中心とする中国の特色のある法律体系が初歩的に形作られた。」と述べた。
立法の目標は2010年までに中国の特色のある法律体系を構築することで、この核心は中国の憲法だ。1999年第9期全人代が憲法に対して重要な改正を行い、法に基づいて国を治め、社会主義法治国家を構築する基本方針を確立した。今回の憲法改正は中国のような封建社会の歴史の長い国にとっては道しるべ的な意義を持っていると見られている。
第9期全人代常務委員会が立法面で収めたもう一つの成果は国家の立法体制と立法手順を系統的に規定するカギとなる法律の立法法草案を起草し、2000年の全人代年度会議で採択された。
この法律は各レベルの立法機関の立法活動を規範化すると共に、全人代及びその常務委員会国家立法機関としての地位を際立たせた。この他、李鵬委員長は報告の中で、特に今期任期内に、民法草案の起草作業を終えたことを強調し、これは中国の完備された民事法律制度の確立のため、更に重要な一歩を踏み出したとしている。
全人代常務委員会は全人代が閉会中は国家権力機関として、政府、最高人民法院と最高人民検察院の活動を監督する責任を持っている。第9期全人代常務委員会は任期の最初に、予算活動委員会を設立し、政府の予算活動と経済活動を監督している。
第9期全人代常務委員会が制定した中央予算審査と経済運営を監督する法律に関する決定、及び政府買付け法などの法律は全人代が財政資金の有効的使用を監督し、腐敗を取締る面で重要な役割を果たしたと共に、監督の機能を行使する際、法的根拠があるようになった。更に、長い間、検討中の「監督法」の制定についても進展を遂げ、第9期全人代常務委員会はすでにこの法律の草案に対して初めての審議を行った。この法律が実施されると、中国各レベルの人民代表大会及びその常務委員会の監督の活動が実情に即して強化されると共に、規範化、法律化の道を歩み出すに違いない。
人民代表大会の制度が設立されてから、今まで50年もならないので、その制度が絶えず整備されるため、各レベルの人民代表大会は実践の中で有効な経験とやり方を模索している。
中国全人代の代表と常務委員会の委員はほとんど兼職で、代表、委員である一方、本職がある。今回新しい常務委員の中で20名専従委員を増やすことによって、全人代の立法と監督などの機能がより強化される。これは委員の専従化と年少化の始まる。
李鵬委員長はこの報告の最後に全人代制度が絶えず整備されることに期待を示し、「今後、全人代の活動を理論と制度の面で開拓することこそが、人民の委託を裏切ることなく、憲法と法律で与えられた責任をよりよく果たすことになる」としている。
「CRI」より2003/03/12
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