巨大な就職圧力に直面し、今年、高等教育機関は募集定員を更に拡大するのか?一部の大学は一、二年生の専門境界を乱して「総合育成」を実施し始めたが、これは将来の卒業生に影響をもたらさないだろうか? 人材育成はややゆとりのある社会建設に、どのような意義があるのだろうか?「義務教育の全面的学費免除」は、近い将来実現可能なのだろうか?
3月4日、全国政治協商会議委員、教育部の袁貴仁副部長は上述の問題について、チャイナネットの記者に対し簡潔に答えてくれた。
募集拡大と就職は矛盾しない
袁委員は「今年、高等教育機関は過去数年のように大規模に募集拡大することはありえないが、募集定員が減少することは無く、逆に規模的には適当に増加し募集拡大規模は5%前後になるだろう。募集拡大と就職は矛盾せず、計画経済の状況下では国家の卒業生就職方面に対する重視が足りず、特に大学卒業生に対する就職指導が立ち遅れており、今後この方面に対する業務強化は必要で、学校と就職マーケットの関係、ルートを整備しなければならない」と語った。
大学教育の主要な任務は資質の高い労働力育成である
大学低学年の一、二年生の専門境界打破、総合育成の実施に関する問題について袁委員は「これは非常に良い転換である。大学教育は専門家を育成するのではなく、高い素養を有する労働者、建設者を育成するのであり、大学生の将来の成長と就職は、やはり人材マーケットによって選択、決定されるべきである。普通大学の学生教育は、以下の3方面業務を遂行しなければならない。第一に、大学生の思想、道徳の素養を向上させること。第二に、大学生の創造的精神を引き出すこと。第三に、大学生の実践能力を向上させることである。この3方面業務を遂行することによってはじめて大学生の総合能力を向上させることができ、彼らを社会の急激な発展に適応できる複合型人材として成長させることが可能なのである。
職業教育の問題について袁委員は、「高等職業教育の任務は就職に関わるものであり、普通大学の目的は高素養の総合的人材育成であるから、負うべき責任は自ら異なる。職業教育に対しては就職指導を強化し、マーケットの需要に基づいて正確に高等職業教育の専門を設置し、次の業務重点はさらに就職ルートを開拓することだ」と述べた。
人材育成はいくらかゆとりのある社会の指標の一
袁委員は、「党の十六回大会でいくらかゆとりのある社会の目標が論述された時、高等教育の普及、教育の質の向上、終身学習の実施、学習型社会の建設、国民教育システムの確立などの観点が提出されたが、これらは全ていくらかゆとりのある社会をつくる上での重要な内容である。教育による人材育成の実現は、いくらかゆとりのある社会を実現させる基礎である。人の素質はいくらかゆとりのある社会実現の根本で、党の十六回大会報告は特に人の全面的発展を強調しており、いくらかゆとりのある社会の実現過程において“科学教育による興国”に力を注ぎ、一貫して教育を優先的に発展させる地位におく必要がある」とのべた。
義務教育の全面的学費免除は検討が必要
一部の政協委員が教育における貧困扶助“義務教育の全面的学費免除”を提案したが、これに対し教育部副部長・袁貴仁委員は「義務教育は、本来、中央と省クラスの部門を包括する国家が計画的資金調達をすべきである。現在、政府はまだ義務教育の全面的学費免除政策を採っていない」と語った。
外資を基礎教育の領域に導入する問題について袁委員は「義務教育の段階では主として政府が引き受けるべきであり、外資との合作は考えていないが、国内の一部企業、単位によるこの領域への参入、例えば私立学校などについて国家は歓迎している」との見解を明らかにした。
「チャイナネット」2003/03/16
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