南中国海に臨む広東省の汕頭(スワトウ)市は、海岸線が長く、港湾や島嶼が多いことから、約1万平方キロの海域を開発区に指定している。面積は陸地の5倍。沿海には61を超す島々が浮かび、面積が500平方メートルを超す無人島は41を数える。周辺海域は生物資源がかなり豊富で、開発利用が待たれている。
近海の島付近では魚介類や海藻などが500種以上。南澎列島や勒門列島の海域も希少種のマハタやアワビ、ナマコ、ウニ、イセエビ、ノリのほか、サンゴ礁やウミガメなど豊かな生物資源に恵まれ、漁業の潜在力は大きい。
無人島周辺海域の権利確定面積は約200ヘクタール。不正漁労や乱開発による海洋資源の破壊、環境の悪化などを防止するため、汕頭市は『海洋環境保護法』や『海域使用管理法』に基づく保護管理の強化に乗り出しており、その効果が徐々に現われつつある。無人島や周辺海域を利用する事業者や個人に対しては、海洋・漁業機関に申請することを義務づけた。
汕頭市は陸地に近く、人的影響の受けやすい無人島に地形や岩礁、砂浜や植生が破壊されるのを防ぐための島名や警告を記した看板を設置したほか、今年から巡回監視も強化している。
「チャイナネット」2003年8月11日