中国は一貫して平和共存五原則を踏まえて、諸大国との間で共同の利益を拡大し、食い違いを適切に解決することに努めている。
中米関係
中米関係は2002年に重要な改善と発展がみられた。両国は密接なハイレベルの交流と戦略対話を保っている。10月に、江沢民主席は成功裏にアメリカを訪問し、ブッシュ大統領と中米両国の建設的協力関係を発展させることについて一連の重要な共通認識で合意し、ブッシュ大統領は初めて台湾の独立に反対することを明言した。両国元首の間の相互の理解と信用が増進されることは、中米関係のいっそうの発展を促すうえで重要な意義を持っている。ブッシュ大統領は2月に中国を訪問し、胡錦涛副主席は4月末から5月初めにかけて、アメリカを訪問して重要な成果をあげた。中米両国の経済貿易協力は急速に拡大している。両国は双方向、互恵を踏まえて反テロ協力を積極的に展開している。同時に、台湾問題においてアメリカが中米両国の3つの共同コミュニケに違反した行動に対して、中国は原則を堅持し、道理があり、利益があり、節度のある闘争を行って、国益を守った。
中ロ関係
中ロの戦略的パートナーシップは2002年にいっそう深化された。両国のハイレベルの相互訪問が頻繁化し、二国間の互恵協力が絶えず強化され、国際実務の中での協力は更に実りあるものとなっている。『中ロ善隣友好協力条約』は両国で積極的に実施されている。6月に、江沢民主席はロシアを訪問した。8月に、ロシア連邦政府首相のカシヤノフ氏が中国を公式訪問し、朱鎔基総理と上海で中ロ首相第7回定期会合を行った。12月に、ロシア大統領のプーチン氏が中国を公式訪問し、両国元首は『中ロ共同声明』に調印した。
中欧関係
中国とEUの政治、経済、貿易、文化の交流と協力は全面的に発展をとげた。中国・EUは重要な国際および地域の問題における共通認識が多くなり、調和が強化されている。国務院総理の朱鎔基氏は2002年9月に第4回アジア欧州首脳会議と第5回中国・EU指導者会談に出席するとともに、フランス、オーストリア、デンマークを公式訪問した。全国政治協商会議主席の李瑞環氏は5月にイギリスを訪問した。11月、フィンランド大統領のタヤル・ハロネン氏が中国を訪問した。2002年末と2003年の初めに、ドイツ首相のシュレーダー氏、フランス外相のドビルパン氏が前後して中国を訪問した。
中日関係
2002年は中日国交正常化30周年にあたる年であり、両国政府と社会各界は豊富多彩な祝賀イベントを催し、前首相ら60余人の国会議員を含む13000人の日本の友人たちは北京に来て記念イベントに参加し、中国からも5000人の人たちが日本を訪問した。この盛況によって、両国の民間交流の新しいブームが巻き起こされ、両国人民の世々代々の善隣友好の願いを反映するものとなった。2002年に、中日両国は経済貿易などの分野の協力で新しい進展をとげた。歴史問題においては、中国は「歴史を鏡とし、未来に目を向ける」ことを堅持し、中日関係の政治的基盤を守りぬいた。2003年は中日平和友好条約締結25周年であり、日本側は中国との関係を非常に重視し、つながりを強化し、信頼を増進し、現れる可能性のある問題を適切に解決し、諸分野における中日両国の友好協力を引き続き強化することを願っている。