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ロウズ祭(断食明けの祭)

断食明けの祭であるロウズ祭は開斎節とも称され回族、ウイグル族、ハサク族、ウズベク族、キルギス族、タジク族、タタール族、サラ族、トンシャン族、ボーアン族などに共通する祭日で回族にとっては正月であり、イスラム暦の10月初旬に当たる。

開斎節はアラブ語の“アダ・フェトアル”の意訳である。わが国の新疆地区では、この開斎節をロウズ祭と称している。ロウズは“斎戒”を意味するペルシャ語である。民族によっては開斎節を“アダ祭”と称するが、アダは“祭日を意味するアラブ語の音訳である。

イスラム暦の9月は斎月と称される。断食(封斎)の日数は29日間あるいは30日間で、断食の期間、モスリム達は日の出前に精進料理を食べる。日の出後の日中は、どんなにお腹が空いても一口も食べてはならず、喉が乾いても一口の水も飲んではならず、愛煙家も一時的に禁煙するので封斎(把斎)といわれるのである。更に、断食月(ラマダン)の期間、モスリムたちは房事を禁止され、一切の私欲、邪念を克服しアラーの神に対する信仰心を示すのである。子供や老人、虚弱者は断食しなくともよく、月経期の婦人も許されるが、飲食に一定の制限が加えられ、公開の場所での飲食は厳禁されている。病人、旅行者も精進を許されるが、治癒或いは目的地に到着したら断食しなければならず、財物の貢納による代替は許されない。夜になると封斎が終了し、モスクでは開斎の鐘の音が鳴り、飲食が許されて至るところで卓が囲まれる。旅行中の人が腹が減った時、勝手に知合いでもない家に入っていっても主人の歓待を受けられる。

開斎祭の祝賀は非常に盛大に行われる。開斎祭の前夜には、部屋を拭き庭を掃除し、理髪して風呂に入る。祭の期間に結婚式を挙行する男女も珍しくない。

 




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