医療・保健
2001年までのところ、中国おける医療、保健、病気予防などの医療・衛生機構(診療所を含む)は33万ヵ所に増え、病院、診療所の病床数は319万床に増えた。医療・衛生要員は449万人に達するようになった。北京、上海、天津、重慶などの大都市には腫瘍、心臓脳血管、眼科、歯科、漢方医、伝染病などのハイレベルの専門病院と数多くの総合病院が設立されている。各省、自治区の中程度の都市には現代化した設備の完備した総合病院または専門病院が設立されている。現在、県、郷、村の3クラス医療・衛生・予防・保健ネットワークが広大な農村で一定の基盤がもつに至っている。全国には県立病院が2000余ヵ所、郷(鎮)診療所が5万余ヵ所あり、全国の73万の行政村で医療・衛生ステーションが設立されている村は89.7%を占めている。全国の郷・村の医療・衛生要員は128万人にのぼっている。
医療・保健機構の設立と整備および人々の衛生習慣の養成により、中国の人口の死亡の原因は過去の伝染病、寄生虫病を主とするものから現在のガン、脳血管疾患、心臓病を主とするものに転じ、死因の構成は先進諸国のレベルに近づいてきている。都市部住民の健康状況は大きく改善し、全国人口の平均寿命は1995年の70.9歳から2000年の71.8歳になったが、1949年前はわずか35歳であった。
「予防を主とする」は中国の医療・衛生事業の重要な経験の一つである。各クラスの政府の医療・衛生部門はずっとこの方針を貫徹し、人々の健康を損なう伝染病、風土病、寄生虫病などの病気を積極的に予防し、その治療にあたってきた。全国の各クラス行政区域はいずれも衛生の監督・管理と病気予防の機能をもつ医療?衛生防疫ステーションを設立し、医療・衛生監督管理と疾病予防の機能を持つ機構を設立し、全国的医療・衛生監督および防疫ネットワークを形成し、疫病と疾患の予防に重要な役割を果たしている。早くも20世紀60年代の初頭に、中国は世界より十数年繰り上げて天然痘を撲滅した。
力を集中して人々の健康をひどく脅かす伝染病と風土病を撲滅し、抑制するため、中国政府は「伝染病予防治療法」、「全国で1995年までに脊髄灰白質炎(ポリオ)を撲滅する行動計画」、「中国が2000年にヨードの不足による疾病の撲滅を実現する計画綱要」などの法的文書を公布し、病気予防・治療の仕事が活動はさらに強化された。中国の病気予防・治療活動が著しい成果をあげたため、国家衛生部疾病抑制司はかつてWHOから医療衛生分野における特別成果賞を授与された。
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