中国国家発展改革委員会(発改委)は14日のプレスリリースで、2016年の投資環境は依然として錯綜しているとし、「安定成長」と「構造調整」、「有効需要の適度な拡大」と「供給側の構造改革推進」がリンクする最適なポイントを見極める必要があると指摘した。投資の有効性を高め、効果的な投資戦略を維持したうえで、弱い部分の補完に注力、経済成長に果たす投資の重要な役割を充分に発揮できるようにするとしている。
具体的な措置としては、次のような項目を挙げた。
■特別建設基金による推進効果を充分に発揮させる
特別建設基金によるテコ入れ効果を発揮させ、プロジェクトの着工と建設ペースを加速する。商業銀行の貸出と社会資本の足並みを揃え、投資の結合相乗効果を高める。関連制度を策定し、基金管理の制度整備を進める。
■弱い部分への補完措置を強化する
政府投資を効果的な呼び水とし、金融資金や社会資本を呼び込む。効果的な投資を強化し、基盤が弱く、生産力の不十分な農業の現状改善に注力。工業化・情報化の加速、先端新興産業・業態の育成、新型都市化の加速を進め、国民の生活水準向上を図る。
■重大プロジェクトの建設を推進する
「十三五」(第13次5カ年計画、2016-2020)期の重点投資プロジェクトを全面的に見直し、全体的、基礎的、戦略的な重大プロジェクトの始動を進める。全体的な調和を重視し、重大プロジェクトの建設を加速。資金滞留など地方政府の職務怠慢的行為については厳しく責任を問う。
■官民パートナーシップ(PPP)方式を推進
PPPプロジェクトの推進を強化し、魅力あるプロジェクトを打ち出していく。
2015年、中国政府の投資促進により安定成長を目指す取り組みは、ポジティブな効果が現れ、年間のインフラ投資は前年比で17.2%増加。投資全体の成長に対する寄与率は29.4%と前年を6%上回り、投資成長に果たす安定剤としての役割を発揮した。
2016年2月15日












