中国の「旅行業の『十三五（第13次5カ年計画、2016－2020年）』発展計画」がこのほど正式に発表され、京津冀（北京市・天津市・河北省）、長江デルタ、珠江デルタ、成都・重慶、長江中流域など5つの地域を跨いだ観光都市群の発展を強化する方針が示された。

国家旅遊局計画財務司の彭徳成・司長は、「地域を跨いだ旅行業の協力と発展は潜在力が大きく、高い将来性が期待できる」と語る。「計画」は、地域を跨いだ観光都市群の強化、都市空間のレイアウト改善、新型観光機能エリアの構築に取り組む必要があると提起する。

彭徳成氏によると、中国は向こう5年で、次のような観光資源を整備する方針だ。具体的には、◇京津冀観光都市群、長江デルタ観光都市群を含む5つの地域を跨いだ観光都市群。◇シャングリラ民族文化観光区、太行山生態文化観光区をはじめとする20の特色ある観光機能エリア。◇10の国家優良観光ベルト、25の国家生態景勝道路、8の特色ある観光スポット。――などを整備する。

中国未来研究会旅行分会の劉思敏・副会長は、「計画」は旅行の境界を拡げ、旅行業に多くのチャンスをもたらすと指摘する。特に、地域間協力により旅行商品のパッケージ、ルート整備、イメージ宣伝を進め、影響力の高い旅行ブランドを構築できれば、多くの観光客を呼び込むことができるとしている。

2017年1月10日