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japanese.china.org.cn | 15. 02. 2017

中国、日本国債の最大保有国に

タグ: 日本国債 最大保有国

米国債は世界で最も安全な資産の1つと言われており、多くの国が最初に選択すべき資産対象となっている。中国や日本などの大国は長年、多くの米国債を保有してきた。しかし現在、それに変化が生じている。各国がこれまでにない規模で米国債を売り続けているのだ。 

中国も例外ではない。データによると、2016年5月から中国は数か月連続で米国債保有を減らしてきた。その後中国は、米国債の最大保有国としての地位を降りた。中国ラジオ「経済之声」が報じた。

多元化する投資 日本国債に注目 減るものがあれば増えるものもある。米国債保有を減少させれば、必然的にほかの資産を求めることになる。日本国債が最初の選択先となった。日本財務省の最新データによると、中国の投資家は2016年、11兆2000億円の日本国債を買った。2005年以来の高水準であり、中国が世界最大の日本国債保有国となった。 

中国の外為投資研究院の譚雅玲院長によると、中国の米国債購入のトレンドはすでに終わったと指摘する。一部を日本国債購入に回しているのは、外貨準備高の多様化のためであると分析する。 

同氏はまた、「米国債を売って日本国債を買うのは、償還期限と関係があるかもしれない。中期債権が償還期になると、誰もが多様な組み合わせやリスク回避を考える。すると日本国債が選択される。これは構造の多様化を求める市場の新しい現象だと思う」と述べる。 

中国が米国債保有を減少させ、日本国債を増加させているのは、同国が投資の組み合わせを多様化させ、米ドル依存を減らすとともに人民元の国際化を進めるという狙いもある。

円高もあって日本国債はほぼノーリスク 2%のインフレターゲット設定を達成するため、日本は2016年1月からマイナス金利政策を行っていることは特筆に値する。その影響から、日本国債購入による収益率は著しく低くなっている。1万円の1年物日本国債を買うと、償還期にはさらに28.4円の利息を払わなくてはならない。そんな日本国債がどうして人気を集めているのだろうか。中国はどうしてマイナス金利の日本国債を大量に買っているのだろうか。 

ある分析によると、収益率は低いが、短期日本国債の購入はほぼ「ノーリスク」だからである。マイナス金利国債は中央銀行、保険会社、年金ファンド、銀行などの機関投資家に最も好まれている。円高を見込む投資家もマイナス金利の国債を買いたいと考えている。リスクが比較的大きい株式市場やコモディティ市場、社債と比べて、国債は極めて安全なのだ。 

譚雅玲氏によると、中国からみて日本国債は現在、最も良い時期にあるという。日本は現在、国債市場の発展を重視しているうえに円高傾向にあることから、日本国債を多く保有することで将来のリスク回避になるのだ。

譚雅玲氏は、「中央政府は米国債保有が多すぎると以前から言われてきた。そのため、現在、多様な組み合わせによる債券保有を図っているのだ。日本の中央銀行や財務省は現在、日本国債市場の発展を重視しており、日本の株式市場のパフォーマンスも先進国の中では良好だ。加えて円高傾向もある。円への期待と信頼はますます高まっている」と述べる。

 

2017年2月15日

 

 

 

 

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