ホーム
japanese.china.org.cn | 27. 03. 2017

中国とオーストラリア、科学技術イノベーション協力が活発化

タグ: 中国科学技術

2016年に中国の「たいまつ計劃」がオーストラリアのニューサウスウエールズ大学に導入された。一方のオーストラリアは上海に海外「メーカー」拠点を設立。中国とオーストラリアの科学技術イノベーションをめぐる協力が活発化している。

「中国は一貫して科学技術のイノベーションを重視しており、オーストラリア政府も最近、この点を強調している。オーストラリアと中国が科学技術イノベーションの分野で協力すれば、両国にウインウインをもたらすだろう」。シドニー工科大学豪州中国関係研究院(ACRI)のジェームズ・ローレンソン副院長は、新華社の記者に対しこのように話した。

ニューサウスウエールズ大学国際部のローリー・パーシー執行総監は、オーストラリアと中国が科学技術イノベーションで相互に強みを補えるとの見方を示している。

「中国は巨大な市場や十分な資本、豊富な科学技術イノベーション人材を有する。中国経済と強く関連する多くの重要分野で、オーストラリアは世界レベルの科学技術イノベーション成果と経験を提供することができる。これを踏まえると、科学技術イノベーションにおいて両国がウインウインを実現する可能性が非常に大きいことは誰の目にも明らかだ」。パーシー氏は、取材にこのように答えた。

「たいまつ計劃」は中国ハイテク産業指針計画として1988年の実施以降、国家レベル科学技術パーク146カ所を建設し、中国が現在進める「大衆創業、万衆創新(大衆の創業とイノベーション)」を支えている。2016年4月にオーストラリアのターンブル首相が2016年4月に訪中した際、中国科学技術部(科技部)たいまつセンターとサウスウエールズ大学は「オーストラリアでのたいまつイノベーションパーク建設に関する覚書」を締結した。

サウスウエールズ大学との提携は、「たいまつプログラム」が多くの企業を伴って海外の大学と提携する初の事例だ。対象はグラフェンケーブル、環境保護フィルム、新エネルギー自動車、太陽光エネルギーなどのハイテク分野で、中国とオーストラリア両国の科学技術イノベーション交流の新たなプラットフォームとなる。

サウスウエールズ大学のジェイコブス学長は以前、オーストラリアと中国のイノベーション協力は機が熟し、両国がイノベーション成長戦略を打ち出すなか、パークの提携が両国の戦略的な連携を体現していると話した。

イノベーションパークの建設は、2段階で進められる。第1段階として、オーストラリア側は1000㎡の土地を企業インキュベーター建設用地として提供し、中国企業の研究開発拠点の設立と事業展開を後押しする。第2段階として、オーストラリア側は2万㎡余りの土地に、企業の共用実験室やメーカースペースなどのプラットフォームを含む総合イノベーションパークを建設。たいまつセンターは、オーストリアへ進出して交流・提携を行う企業に対して便宜を図り、政策支援を行う。

「オーストラリアと中国が科学技術イノベーションの協力を深めていけば、さらに多くのオーストラリアの若手起業家が中国で科学技術イノベーション企業を創設し、中国の起業家もオーストラリアへ進出するようになり、オーストラリアが科学技術イノベーションシステムに組み込まれることになる。科学技術イノベーションをめぐる協力は、オーストラリアと中国の将来的な経済成長のエンジンになる」とパーシー氏は述べた。

 

2017年3月27日

 

 

 

コメント

コメント
名前
最新コメント (0)