専門貧困救済
専門貧困救済は党・政府機関、企業・事業体や社会団体が自身の資源を利用して、貧困エリアの重点貧困県を主な援助対象とし、貧困地域と協力してその貧困脱却と富裕化を支援する一種の開発式貧困救済モデルであり、その目的は党・政府機関、企業・事業体や社会団体による貧困救済活動参加の促進にある。これは中国の特色ある貧困救済・開発活動の重要な構成部分だ。2012年11月8日、国務院貧困救済弁公室や中央組織部など8部門は合同で「中央、国家機関、関連事業体が新たな専門貧困救済活動をしっかり行うことに関する通知」を公布し、新たな専門貧困救済における「一対一」の支援関係を定めた。専門貧困救済に関わる中央・国家機関などの事業体は310に上り、専門貧困救済活動による592の国家貧困救済活動重点県に対する完全なカバーを初めて実現した。
専門貧困救済活動の突破口によって、実践では以下の数種類に分けることができる。プロジェクト支援を突破口とする貧困救済モデル、産業開発を踏み台とする貧困救済モデル、企業発展を担い手とする貧困救済モデル、「一対一」の支援を手段とする貧困救済モデル。
一つ目はプロジェクト支援を突破口とする専門貧困救済モデル。このモデルの下で専門貧困救済を行う主体は、現地の発展に合ったプロジェクトを支援する形でその貧困問題解決を助ける。水利部はその専門貧困救済県でプロジェクト支援を主とする貧困救済活動を展開し、「プロジェクトを支援し、資金を援助する」方法を取って、「六大プロジェクト」を重点とする民生水利プロジェクトを実施し、現地のインフラ、農業水利、村の様相、教育などの問題を解決し、著しい貧困救済の成果を収めた。
二つ目は産業開発を踏み台とする専門貧困救済モデル。このモデルは産業開発を重点とし、現地の産業構造のアップグレードの促進を通じて地域経済の発展をけん引し、農民の発展能力を高め、立ち遅れた地域の持続可能な発展を実現し、貧困問題を解決する。科学技術部は、光山県、佳県、井岡山市、永新県、魏県、英山県、柞水県などの専門援助県で、科学的資源を整理・統合し、コア技術の難関攻略に焦点を当て、科学技術面の模範的役割を重視し、各地の科学技術による貧困救済活動を指導し、貧困地域の特色ある産業の発展を促進する。
三つ目は企業発展を担い手とする専門貧困救済モデル。このモデルは貧困地域を支援する大手企業をリーダーとし、地域経済の発展をけん引し、農業労働力を転換し、貧困問題を解決する。このモデルにおける代表的な事例は、中国石油天然ガス集団公司が専門的に援助する台前県だ。2007年、同社は河南省台前県の専門貧困救済の任務を担い、石油化学業界での優位性を発揮し、現地の大手企業である濮陽市恒潤石化公司を支援し、現地の石油化学産業の発展をけん引し、経済成長と農民の増収を促した。
四つ目は「一対一」の支援を手段とする貧困救済モデル。中央と省レベルの部門による働きかけと全般的な指導の下、貧困地域の市・県レベルの政府は国家の呼び掛けに積極的に応え、「対象地を定めた援助」「一対一の貧困支援」などの現地の特徴に合った社会による貧困救済発展モデルを模索した。例えば、陝西省楡林市府谷県は「3331」貧困救済方法をつくり出した。すなわち、3年間で毎年少なくとも3000世帯を援助し、援助が村、世帯、住人の「3段階」まで行き届くように取り組み、県全体で貧困人口全員の貧困脱却の目標を実現する。
定点扶贫
定点扶贫，是指党政机关、企事业单位和社会团体利用自己的资源，以贫困区域的重点贫困县为主要帮扶对象，与贫困地区合作以帮助其脱贫致富的一种开发式扶贫模式，其目的是促进党政机关、企事业单位和社会团体参与扶贫工作。这是中国特色扶贫开发工作的重要组成部分。2012年11月8日，国务院扶贫办、中组部等八部门联合印发《关于做好新一轮中央、国家机关和有关单位定点扶贫工作的通知》，确定了新一轮定点扶贫结对关系。参与定点扶贫的中央和国家机关等单位达到310个，第一次实现了定点扶贫工作对592个国家扶贫开发工作重点县的全覆盖。
依据定点扶贫工作介入点的不同，可以将实践中的不同扶贫方式分为：以项目扶持为介入点的扶贫模式、以产业开发为着力点的扶贫模式、以企业发展为推手的扶贫模式、以结对帮扶为手段的扶贫模式。
其一，以项目扶持为介入点的定点扶贫模式。在该模式下，定点扶贫主体以扶持适合当地发展项目的形式帮助其解决贫困问题。水利部在其定点贫困县开展以项目帮扶为主的扶贫工作，采取“项目扶持、资金支持”的方式，实施以“六大工程”建设为重点的民生水利工程，解决当地的基础设施、农田水利、村容村貌、教育等问题，扶贫成效明显。
其二，以产业开发为着力点的定点扶贫模式。这种模式以产业开发为重点，通过促进当地产业结构改善，带动地区经济发展，提高农民发展能力，实现落后地区的可持续发展，解决贫困问题。科技部在光山、佳县、井冈山、永新、魏县、英山、柞水等定点帮扶县，整合科技资源，聚焦关键技术攻关，重视科技示范作用，指导各地科技扶贫工作，促进了贫困地区特色产业发展。
其三，以企业发展为推手的定点扶贫模式。这种模式以扶持贫困地区的龙头企业为引领，带动地区经济发展，转移农业劳动力，解决贫困问题。该模式以中国石油天然气集团公司定点帮扶台前县为典型代表。2007年，中国石油天然气集团公司承接河南省台前县定点扶贫任务，发挥石油石化行业优势，扶持当地龙头企业——濮阳市恒润石化公司，带动当地石油石化产业发展，促进经济增长和农民增收。
其四，以结对帮扶为手段的扶贫模式。在中央、省级部门的扶贫推动与宏观指导下，贫困地区的市、县级政府积极响应国家的号召，探索了诸如“对口帮扶”“结对助困”等适合本地区特点的社会扶贫发展模式。例如，陕西省榆林府谷县创造了“3331”的扶贫方式。即利用3年时间，每年至少帮扶3000户，做到帮扶到村、到户、到人“三到位”，实现全县贫困人口整体脱贫这一目标。