貴州赤水河流域のエコ文明制度改革
貴州省は中国南西部奥地にあり、この特殊な地理的位置と薄弱な経済基盤によって、同省の改革開放はレベルが高くなく、弱いものになっていたが、豊かな自然が維持されてきた。第18回党大会以来、貴州は後進地域が自分自身の強みに立脚し、飛躍的発展を遂げる新モデルを積極的に模索し、「生態環境優先、グリーン発展」の戦略を確立し、エコ文明改革により、科学的発展、後発の追い越しを実現した。
赤水河流域(貴州省内)の地形と地質構造は複雑で、山は険しく谷は深く、河川が縦横に流れ、長江上流域と貴州省の重要な生態系のバリアであり、貴州省の重要な水土保全地域となっていて、貴州省の9分の1の域内総生産を担っている。鉱産資源の開発、酒造業の拡大、都市化の推進に従って、流域内の経済開発と生態環境保護の矛盾が日増しに顕在化し、生態環境の破壊、土壌流出などの多くの問題が発生した。同時に流域の全体性と行政区域を跨る環境管理の矛盾も日増しに顕著になり、現地の経済・社会の持続可能な発展の足かせとなった。2015年、習近平総書記が貴州省を視察に訪れた際、「発展と生態環境保護の関係を正しく処理し、エコ文明建設の体制・メカニズムの改革において先行テスト事業を行い、打ち出した行動計画をしっかりと行動に移して、発展と生態環境保護の共同推進を実現する必要がある」と指摘した。これは貴州省が地域発展と生態保護の困難な状況を打開する方向性を指し示すものとなった。
貴州省党委員会と省政府はしっかりと「緑の山河こそ金山銀山」という発展理念を打ち立て、「多彩な貴州 公園の省」の建設を全体目標として国家エコ文明試験区(貴州)の建設を行い、赤水河を貴州で初めてのエコ文明改革実践モデル地点とし、流域生態保護レッドライン制度、流域資源使用・管理制度、流域生態補償制度、生態環境保護・監督・管理と行政法執行体制改革、生態環境保護の司法保障制度、農業・農村汚染協力修復制度、環境保護の河長制などの12項目のエコ文明改革措置をスタートさせ、生態と発展という二つのボトムラインをしっかりと守り通した。制度改革により、赤水河流域の水環境の質は大幅に改善され、2016年以降、全流域で基本的にⅠ・Ⅱ類水質を維持することができている。赤水河流域のエコ文明体制改革テスト事業の経験および成果は、貴州省の烏江、清水江、牛欄江横江、南盤江、北盤江、紅水河、都柳江の七大流域にも生かされ、赤水河は正真正銘の貴州のエコ文明制度改革の先駆けとなったのである
贵州赤水河流域生态文明制度改革
贵州省,地处中国西南腹地,特殊的地理位置和薄弱的经济基础,决定贵州改革开放的程度不深、力度不够,但也让贵州保留了绿水青山。中共十八大以来,贵州积极探索欠发达地区立足自身优势实现跨越发展的新模式,确立“生态优先、绿色发展”战略,通过生态文明改革实现科学发展、后发赶超。
赤水河流域(贵州段)地貌和地质结构复杂、山高谷深、河流纵横,是长江上游和贵州省的重要生态藩篱,是贵州省重要的水土保持区,承担了贵州省九分之一的国民经济总量。随着矿产资源开发、白酒产业扩大和城镇化推进,流域内经济开发与生态环境保护的矛盾日益凸显,出现了生态环境破坏、水土流失等诸多问题。同时,流域整体性和跨行政区域环境管理矛盾日益突出,制约了当地经济社会可持续发展。2015年,习近平在贵州考察时指出,要正确处理发展和生态环境保护的关系,在生态文明建设体制机制改革方面先行先试,把提出的行动计划扎扎实实落实到行动上,实现发展和生态环境保护协同推进。这为贵州破解区域发展与生态保护困局指明了方向。
贵州省委、省政府牢牢树立“绿水青山就是金山银山”的发展理念,以建设“多彩贵州公园省”为总体目标开展国家生态文明试验区(贵州)建设,将赤水河作为贵州首个生态文明改革实践示范点,启动流域生态保护红线制度、流域资源使用和管理制度、流域生态补偿制度、生态环境保护监管和行政执法体制、生态环境保护司法保障制度、农业农村污染合力整治制度、环境保护河长制等12项生态文明改革措施,牢牢守住生态和发展两条底线。通过制度改革,赤水河流域水环境质量得到大幅改善,2016年以来全流域基本能够维持在I、II类水质。赤水河流域在生态文明体制改革试点工作的经验及成果,被复制到贵州省乌江、清水江、牛栏江横江、南盘江、北盘江、红水河、都柳江等七大流域,赤水河真正开创了贵州生态文明制度改革的先河。