2. 贈られる物は何か?
日本では圧倒的にチョコレートです。チョコレートを贈るようになったのは、英国が最初だそうです。1868年に英国の老舗のチョコレート・メーカーがバレンタインデー用のチョコレートを発売したそうです(2月13日付読売新聞)。日本では、チョコレートを買って贈るだけではなく、チョコレートの原料を買ってきて、家でそれを加工・手作りし、特別の箱に入れてプレゼントすることもはやっています。本屋ではそのようにチョコレートをどう手作りするかという本も沢山売っています(写真)。また作り方を紹介するウェブサイトもあります。
チョコレートが恋に良いという説があるそうで、内田麻里香・東京大学工学部特任教員が面白いエッセーを新聞に掲載していたので、以下の通り紹介します。
「チョコレートには、フェネチルアミンという物質が含まれているが、これは『恋愛化学物質』という別名がある。恋愛中の人間の脳内で増加するらしい。しかし、この説はいまだ議論が分かれるところ。数年前には『女性への媚薬効果がある』という論文まで発表された」(2月10日付東京新聞)。
変わったチョコレートもこの時期売り出されているそうです(焼酎入り、海苔入り、醤油入り、漢方食材入り)。
日本の女性がチョコレートを購入するのに平均でいくら予算を使うかという調査では、本当の恋人に贈る場合3325円、知り合いに義理で贈る場合1172円、自分が楽しむ為に買う場合3167円だそうです(プランタン銀座というデパートが292人の女性に対して行った調査)(1月28日付読売新聞)。
日本ではチョコレート以外に、手作りのクッキーなどもプレゼント品目になっています。
日本ではお花を贈るのは少ないように思いますが、中国では、まずはバラの花が重要だと見受けられます。2月14日にはバラの値段が高騰し、夜になると安くなると聞きました。上記のサーチナの調査で、プレゼントをすると答えた男性に対して、何をプレゼントするかを質問したところ、以下の回答がありました(複数回答可)。
欧米ではプレゼントされるものは、お菓子、お花、カードなどいろいろだそうです。
3. 2月14日の夜の過ごしかた
この日の夜は、中国では夫婦どおし、恋人どおしで一緒に夕食を食べて過ごす人が多いと聞きました。上記の調査結果を見ても、「サービス(レストラン、旅行等)」が約5割と高い割合を占めています。そのためか、2月14日の夜には、北京では仕事の関係のレセプションなど少なかったように思います。日本でも恋人どおしで過ごす人はいるでしょうが、平日であれば夜のレセプションなどの仕事もいろいろ入りますので、中国ほど配慮されていないかもしれません。中国の友人からは、冗談半分でしょうが、「もし2月14日の夕食を妻と一緒に過ごさないと、妻は夫が外で愛人と会っていると誤解し、疑うかもしれない」と言われたことがあります。また「中国では、2月14日に、仕事の夕食会を設定するのは、やめた方が良い」とも言われました。(中国の夫人は、夫が夜遅く家に帰ってこないと携帯電話に連絡をして「あなた、今どこにいるの?」とたずねたり、夫が帰宅してから喧嘩になると聞きました。比較で言えば、日本の夫人は、夫が夜遅くまで帰らないことには寛容であり、携帯電話に連絡をすることも殆どないと思います。)