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第41回 日本の「魚付林」の考え方と中国を含めた国際協力
発信時間: 2009-03-24 | チャイナネット

白岩氏の研究によれば、アムール川には豊富な鉄分が溶け込んでおり、毎年10万トンもの鉄分がオホーツク海に注ぎ込んでいるそうです。その鉄分は、オホーツク海で冷たい水として、海面深く潜り込み、太平洋全体に広がっているそうです。この鉄分(そして酸素分も)を豊富に含む水の中で、植物性プランクトンが養われ、それを動物性プランクトンが食べ、その動物性プランクトンを魚類が食べ、その魚類を鳥類やほ乳類が食べるという生態系が存在しているということです。もしこの鉄分の供給が減ったり、あるいは地球温暖化のために冷たい水の流れが滞れば、この生態系に甚大な影響を与えることになります。実際、中国における土壌利用の変化(湿原の減少など)により、アムール川支流における鉄分の含有量は減少しているそうです。

 

2.私たちにとっての意味

上記の通り、アムール川に流れ出る溶存鉄の多くが、アムール川流域の湿原で生成されることということです。しかし中国の三江平原においても、湿地面積は1980年の19,450平方kmから、2000年には9,069平方kmと半減しているそうです。湿地面積の減少は、鉄分供給の減少を意味し、もし太平洋への鉄分供給が減少すれば、それは生態系にも大きな影響を与えかねないということです。

 

このように、日本、中国、ロシア、その他の国が、大きな生態系(「巨大魚付林」)を共有し、その保全のために共同で責任を担っていることが改めて痛感されます。子孫のために、すばらしい環境を残していけるように、私たちが協力をしないと思います。たとえば、 日本も、ODA(政府開発援助)により、中国の松花江流域の環境汚染への取り組み、三江平原の川の水資源管理などに協力してきました。

 

研究者の皆さんの指摘によれば、実は、冷戦時代にはこのような国際的な共同研究もなかなか難しく、冷戦が終結したことで国際的な共同研究も大いに進展したとのことでした。環境保護のためにも、平和な国際関係が必要だと痛感させられました。

(井出敬二 前在中国日本大使館広報文化センター所長)

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「チャイナネット」2009年3月2日

 

 

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