日本の無償援助で建てられた中日青年交流センター
円借款を使って建設中の北京市汚水処理場
円借款で建設された北京―秦皇島間の複線電化鉄道
今年3月、日本から中国への最後の円借款、463億円(約31億元)が提供され、30年に及ぶ日本の対中円借款が終了した。日本外務省によると、この30年間に日本が中国に実施したODA(政府開発援助)の総額は約3兆4000億円(約2248億元)で、中国の鉄道、道路、港湾、空港などのインフラ整備や農村開発、環境保護、医療保健の改善などに使われた。日本の援助項目は中国のすべての省、自治区、直轄市に及んでいる。
1979年12月、日本の大平正芳首相が訪中し、中国の「改革・開放」政策と中国の近代化建設を支援するために円借款と技術協力を提供すると表明した。1972年の中日国交正常化の際、中国政府は日本の戦争賠償の放棄を宣言している。その後「改革・開放」政策に転換した中国は、外国の進んだ設備や技術を購入するための外貨が足りなかった。このときに提供された長期低利の円借款は、まさに「雪中に炭を送る(困っているときに援助する)」であり、焦眉の急である資金不足の問題を解決した。
その意味で、日本の対中ODAは中日関係改善のシンボルであり、円借款は中国の近代化建設に大きく貢献したとして、長く人々に記憶されるだろう。(文・魯忠民、写真提供・新華社)
「人民中国インターネット版」より2008年11月17日 |