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日韓、「海外植民地」で穀物確保へ
発信時間: 2009-01-06 | チャイナネット

世界的な穀物価格の上昇を受けて、各国の穀物に対する関心がますます高まっている。米国のスーパーマーケットでは2008年上半期からコメの購入量制限を実施しており、穀物輸出大国のカザフスタンは「穀物の100%輸出禁止」を打ち出している。「市場報」が伝えた。

日本と韓国はそれぞれ、海外で土地を確保して穀物を栽培し、自国の穀物供給を安定させようと試みている。日本はすでに国内の耕作地の3倍を超える海外耕作地を確保しており、韓国は穀物の4分の3を輸入に頼っている。またカンボジアでは相当の面積の耕作地が今後、サウジアラビアやクウェートなどの湾岸諸国の穀物供給基地になる予定だ。こうした「海外植民地」まがいのやり方には批判も多く、ある国連の関係者は「世界全体で一種の『新植民地主義』のような流れが形成されつつある」と警告を発する。

▽歴史の長い日韓の「海外植民地」

日本ではアメリカ大陸における土地開発が早くから注目を集めていた。早くも1899年に、国の助成を受けたある企業がペルーに農場労働者を派遣しており、これは日本の中南米における組織的な「植民地」活動の始まりとなった。韓国は1970年代に海外での土地開発をスタートした。

▽日本の穀物自給率は40%未満

「日本農業新聞」の最近の報道によると、日本の三井物産株式会社はこのほど、ブラジルで100億円を投じてトウモロコシと綿花の栽培を行い、日本市場の旺盛なニーズに応えた。日本がトウモロコシなどの飼料作物栽培で提携を結ぶ農場は、ブラジルのほか、アルゼンチン、ロシア、ウクライナ、インドネシア、ニュージーランド、米国などに分布する。

日本が「海外での農業活動」を大規模に進めているのは、国内市場での農産品の提供を安定させるのが狙いだ。最近、日本のメディアでは「日本の現在の穀物自給率は39%」ということがたびたび報道されている。日本政府がまとめた統計によると、日本は穀物の60%以上を輸入に頼り、うち18.3%は中国から、22.2%は米国から輸入しているという。

多くの専門家が述べるように、07年以降、世界の穀物生産が危機に陥り、海外で土地を確保して穀物を栽培することがブームになったことの原因として、(1)世界の人口は1--2%増えたが、農業生産業はそれほど伸びていないこと(2)多くの国で農村地域が都市化しつつあり、多くの耕作地が消滅しつつあること(3)世界金融危機の影響により、多くの国が農業分野への投資を取り消したこと--の3点が挙げられる。

「人民網日本語版」2009年1月6日

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